「ひかるんコンビニ行こー」

「嫌、めんどい」

「女の子一人で夜道歩かすん?」

「行かんかったらええやん」

「嫌ーなんか今無性に甘いもん食べたいー」

「夜に甘いもん食うたら太るで」

「明日いっぱい動くから大丈夫!」

「はぁ…めんどっ」


光は文句を言いつつもジャージのポケットに携帯と財布を詰めて薄着の上着を羽織った。


「さっと行ってさっと帰るで」

「はーい」


嫌がる光と無理矢理手を繋いでコンビニまで歩いた。
光は外で手を繋ぐのは恥ずかしいから嫌らしい。恥ずかしいとか意味わからん子やなー
コンビニに着いたから光の手を離してデザートコーナーに直行した。そしたら光が後ろで小さく文句を言っていた。(離すんやったら初めから繋ぐなや)


「プリンにしよかなーゼリーにしよかなー」

「はよして」

「ちょっとくらい待ってよーあっ光、光!善哉あるで善哉!」

「ほんまや」

「あっ餡蜜もあるやん!善哉より餡蜜の方が好きやし餡蜜にしーよおっと」

「アホやなお前、餡蜜より善哉やろ」

「光こそアホやろ!餡蜜に決まってるやん!」

「そんなんいつ決まってん」

「あたしが今決めましたー」

「うわっうっざ」

「光は何も買わんの?善哉いらんの?」

「…買う」

「ほな餡蜜半分あげるから善哉半分ちょうだい」

「アホか、9:0の割合でお前が俺に餡蜜を差し出せ。善哉はやらんけど」

「嫌やわ!なんでうちが光に無条件で餡蜜半分以上あげやなアカンのや!」

「うっさいなーやいやい言うなや、ちゃんと半分やるからはよ会計済まして帰ろ」

「なんやねんもうー半分くれる気ぃあるんやったら初めからいらんこと言わんといたらええのに」

「うっさい死ね」

「お前が死ね」

「二点で565円になります」

「どーもー」

「あ、スプーンいりません」

「いらんの?」

「スプーンくらい家にあるやろ」

「そやね、よーし!はよ帰って餡蜜食べよっ」


さりげなく後ろから565円を払ってくれるあたりが光の優しいところやと思う。


「今更やけどコンビニの善哉とか美味いんやろか」

「さぁ?あたしも食べたことないから知らーん」

「まずかったらどないしよ」

「明日謙也くんにでもあげたらええやん」

「そやな」


早くお家に帰りましょう

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