「そ、その目ぇどないしたん…!!」
「あぁ、うん、めばちこ」
「眼帯かっこええなぁ!」
「うわークラスに絶対一人はそんなこと言う奴いるよね」
めばちこが出来ていたので病院に行ったら眼帯をさせられた。
そのまま学校に行くと忍足は眼帯かっこいい!っと言って目を輝かせ、白石は何故か俯いて震えていた。
「アカン!」
「はぁ?」
「眼帯なんかしたら名前の愛らしい目が片方しか見えへんやん!」
「うわー…今全力で白石に精神科行くことをオススメするわ」
「白石がおかしいんはいつものことやん」
震えていた白石は顔を上げると凄い勢いであたしの肩を掴んでそう言った。
白石さん肩が痛いです。その前に貴方が痛いです白石さん
忍足テメェその哀れみを含んだ視線はなんだコラァ!
「なんでめばちこらできたんや!」
「知らんわ!こっちが聞きたいわ!」
「はよ治せ!俺に名前の可愛い目を見せろ!」
「キモッ!!治っても付けとくわ!むしろ両目に付けとくわ!」
「な、なんでや!なんでそんな意地悪するんや!」
「うわー…意地悪とかマジうぜー」
なんやねんコイツ
どこがバイブルや。ただの変態やん。この異常ささえなかったらなぁ…顔はかっこいいし頭いいし運動出来るし優しいし…
「…めばちこってどんくらいで治るん?」
「さぁ?知らん」
「ちゃんと医者の話聞いとけや」
「さっきまで覚えてたけど忘れた」
「アホやん」
「忍足にアホとか言われたない」
「なんでやねん!」
スルースキルを発揮して何か言うてる忍足を華麗に無視してたらまた白石に肩を掴まれて向かい合わせにさせられた。
「もうっまたぁ?今度はな…」
軽く溜め息をついて白石に文句を言おうとしたら眼帯にキスされた。
「な、何して…」
「早く良くなるようにおまじない」
にっこりと白石のファンが見たら卒倒しそうな笑顔でそう言った
白石はあたしの頭を撫でながらまだにこにこしている。
嘘や嘘や嘘や嘘や!
白石にドキドキしてるとか嘘や!
瞼(眼帯やけど)にキスされたくらいで真っ赤になるとかそんなベタな!
これはノーカウントや!この先変態白石なんかにドキドキすることはない!絶対ない!
「あんな、俺お前のこと眼球までちゃんとえぐり出して骨も残さず食べきりたいくらい好きやねん」
ドキドキドキドキッ
あぁこんな台詞にときめくやなんてうちも変態やな。