「おまっ、泡風呂て…!くそっ泡風呂コノヤロー!」

「えへへっ泡風呂って一回入ってみたかったの」

「えへへっってお前…可愛いな!」


一緒に風呂に入ろうと言われて入ったらこれだよ。泡風呂だよ
泡風呂てお前…
浸かったあとにまた流さなきゃなんねぇだろうが、二度手間じゃねぇか。何よりおっぱいがまったく見えねぇじゃねぇか
せっかく浴槽の中で向かい合って浸かってんのに鎖骨と白い肩くらいしか見えねぇよ
まだ辛うじて谷間が見えるくらいだよ
可愛い乳首がまったく見えねぇじゃねぇかコノヤロー


「ふぅう」

「ぶわっ」


名前は両の掌に乗せた泡に息を吹きかけて俺の方に飛ばしてきた
ちょ、目に入った…!いてぇ!何これシャンプー目に入った時みたい!


「よいしょ、」

「コラコラコラ」


俺が必死に目を擦っている間に名前は俺との間合いを詰めて大量の泡を俺の頭の上に乗せた


「銀ちゃんかあわいー」

「頭に泡乗せてんのが?」

「んふふっ」

「お前絶対俺のことナメてんだろ」

「ナメてないよ、可愛いよー」


名前がにっこり笑うと全部まぁいいかと思ってしまう。俺ってつくづく甘いなー
そんなことを考えつつ乗せられた泡をそのままにしていたら適度な固さを保っていた泡が溶けて頭からボチャボチャと垂れてきた
彼女はそれを見て楽しそうに笑っている


「でりゃっ!」

「うわっ!」


泡で滑るがなんとか名前を捕まえて俺の足の上に向かい合う形で座らせた


「おっぱい見ーえた」

「銀ちゃんが足の上に乗せるからでしょー!もうっ離して!」

「やだ」


プリプリ怒る名前を無視して首筋に舌を這わせた
うえっ泡の味だ。苦ッ!


「銀ちゃん、逆上せてきた」

「あ?あぁ、マジだ。顔真っ赤じゃねぇか」

「出よう、今日スーパーで苺ミルク買ってきたよ」

「おぉマジで?サンキュー」


名前を浴槽から出して少し温めのシャワーをかけてやった
続いて自分も浴槽から出て体についた泡を流した


「お前早く上がって水でも飲んでこい」

「んぅー」


脱衣所に出てから軽くぼーっとする名前にちゅっと可愛らしいキスを一つして俺達の入浴タイムは終了した


世の男共に注ぐ!
彼女と一緒に風呂に入ったからってヤるだけが幸せじゃねぇんだぞ!ぬるま湯でも一緒に浸かってるだけで幸せなこともあるんだからな!


…なーんて偉そうなことを言ってみるが俺だってヤりたかったっつーの
でもヤれなかったけど何か幸せだったのは本当の話