「名前、名前」

「なにー?」

「俺が仕事行ってる間にコレ飾っといてくれ」



そう言って総悟に渡されたのはツリーと飾りが入った箱



「うわーコレどうしたの?」

「昨日安売りしてたんで買ってきたんでさァ当日に飾り付けるのもどうかと思ったんだけどねィ」

「いいじゃない!ふふふ、可愛いー」

「ほんとは一緒に飾り付けたかったんだけどねィ」

「総悟の分も私が綺麗に飾り付けとくね!」

「ん、じゃあ一応仕事行って来やす」

「いってらっしゃい!」



総悟は私に軽くキスすると仕事に向かった
と言っても同じ屯所内だけど
て言うかいってらっしゃいのちゅうとかやっぱり恥ずかしい
やらないと総悟が仕事行かないからやるけどそのたびに照れる私は何か痛い気がする


「よしっ!部屋の掃除したら飾り付けやろう!」


ツリー飾り付けるのとか何年ぶりだろう
小さい頃は幼なじみと一緒にパーティーやったりしたなぁ…
総悟は何時に帰ってくるのかな
ケーキいつ取りに行こう…
山崎くんに預かってもらってる総悟へのプレゼントも取りに行かなきゃ
総悟喜んでくれたらいいなあ





「お前今日はえらい真面目だな」

「うるせー話かけんな糞マヨネーズ」

「はぁ!?」

「くそっ…なんで俺はこんなとこで土方コノヤローなんかと一緒に歩いてんでさァ」

「俺とペアでパトロール中だからな」

「しかも徒歩って…!!」

「今日は見回り強化だからな」

「あんたが俺に休みくれりゃ今日は名前と一日中一緒にいれて一緒にツリーの飾り付けしてデートしてホテル行ってヤれたのに!!」

「お前はそればっかりうっせーなァ今日になるまでに何回その台詞言ったよ?俺ノイローゼになるくらい聞かされたぜ」

「あんたなんかノイローゼになればよかったんでさァ」

「人の惚気聞いてノイローゼになるのなんざ御免蒙る」

「あーあぁ土方死んでくんねぇかなー」

「んだとテメーコラァ!」





あーツリー飾り終わっちゃったよ
やることなくなっちゃったよ
今何時かな〜…11時40分かぁ
お昼でも食べに食堂行こうかな



「あ、名前ちゃんメリクリ」

「メリークリスマス山崎くん」



食堂に行くと昼食を食べている山崎くんと出くわした
丁度よかったプレゼント受け取らなきゃ
私は昼食をもらって山崎くんの前に座った



「沖田さん仕事でしょ?残念だったね」

「まぁねーでも夜には会えるから」

「そっか」

「うん。あのね預かってもらってたプレゼント…」

「あぁ、あれね部屋にあるから沖田さんが帰って来るまでに持って行くよ」

「ありがとう」

「沖田さん喜んでくれるといいね」

「うん!」



そのあと山崎くんからプレゼントを受けとった私は部屋に戻ってツリーの横で大人しく読書に勤しんだ
…総悟早く帰って来ないかな





「もう6時ですぜ」

「だな」

「屯所から町に出てパトロール、昼食のために屯所に戻ってまた町に出てパトロール、今度は書類の仕事のために屯所に戻ってまたパトロール…ふげんなコラァァァアッ!!!」

「なんだお前は。情緒不安定か」

「早く帰りてぇよーもう帰してくれよー」

「今日はいつもみてぇにサボんねぇんだな」

「…サボって夜にツケが回ってきたら嫌だからねィ」

「お前はどんだけ名前中心で回ってんだよ」

「名前に会いたい!ぎゅってしたい!ちゅうしたい!頭撫でてもらいたい!」

「お前もう誰!?昔の沖田総悟はいったいどこに行ったんだ!!」

「これが本当の俺でさァ」

「キモい」

「お前の方がキモい死ね土方」

「死ね沖田」

「死ね沖田…間違えた死ね土方」



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