「だって私のやつ怒虎最だもん」
「俺は英雄なんでさァ」
「俺は粗不吐盤九です」
「山崎黙れ」
「つーかなんでお前らここに居んの」
名前はいいよ、名前は
可愛いしね総一郎くんの嫁でもあるけど銀さんの嫁でもあるから(違います)
問題は総一郎くんとジミーだよ
俺は数分前までソファーに寝転びながらジャンプを読んでいた
ワンパークを読んでいた
したらジミーがなんか新八から借りてたとか云うお通のCDを返しに来た
ついでに喉が渇いたけど立つのが面倒だったのでジミーに苺ミルクを煎れさせた
その時総一郎くんと名前が訪ねて
やっぱり立つのが面倒だったのでジミーに迎えさせたらジミーを押し退けて総一郎くんと名前が居間に入って来た
「旦那!旦那は英雄派ですよねィ!?」
「何が?」
「名前とお揃いの携帯買おうと思うんですけどねィ名前が今使ってる携帯が怒虎最なんでさァ俺が今使ってるのは英雄。だからどちらかが譲らなきゃお揃いの携帯が買えねぇんでさァ」
「でねでね!自分達以外の人にどこの携帯持ってるか訊いてね、多かった方を買おうって話してたの!けど土方さんは英雄だし近藤さんは怒虎最だしで決まらないの」
「だから真選組以外の人に訊くことにしたんでさァ。で、選ばれたのが旦那」
「いや、その前に俺携帯持ってないし」
「旦那貧乏ですもんね」
「山崎黙れ」
なんだこのおバカ夫婦
俺だって名前とお揃いの携帯欲しいよ
俺だって可愛い女の子とメールしてぇよ
「絶対怒虎最!怒虎最のが絵文字可愛いもん!」
「いやいや英雄のが通話料なんかが安いでさァそれに携帯のデザインは英雄のがイケてるしねィ」
「粗不吐盤九なんて夜9時まで通話無料ですよ!」
「山崎黙れ」
「つーか痴話喧嘩するなら屯所でやってくんない?」
「喧嘩じゃねぇです。話し合いでさァ」
「…もういいよ英雄で、その変わり私英雄の絵文字嫌いだからメール全部絵文字無しで送るから」
「うわー地味に嫌」
「わかりやした。怒虎最にしやしょう」
「早ッ!!そんな絵文字付きのメール欲しいの!?」
「わかってませんねィ旦那。メールにさりげなく使われているハートにグッとクるんでさァ」
総一郎くんはやれやれと云う風に首を振った
腹立つんだけどコイツ
マジで家に何しに来たんだよ
俺が携帯持ってないことくらい知ってたでしょうがァァァァア!!!
「じゃあ旦那、俺達今から携帯買いに行くんでお邪魔しやした」
「銀ちゃんごめんね?」
「…あぁ、うん、また遊びにおいで名前だけ」
「心配しなくても二度と一人で行かせやせんから、それじゃあ」
「お邪魔しましたー」
名前と総一郎くんは仲良く手を繋いで帰って行った
毎度毎度の小喜劇
ところでジミーはいつまで居る気なんだ