『うぇ!?今日は部活休み!?』

「クククッ残念だったなァ銀時ィ」

『はぁ!?マジかよ〜…』

「そんなにあの女に会えないのが残念か」

『はい?晋ちゃん何言っちゃってんの』

「テメー月曜日シバくから覚えとけよ」



銀時がまだ何か喋っていたがブチッと一方的に通話を終了して電話を終わらせた


今日は日曜日
本当は昨日か今日の朝早くにしなくてはならない大事な連絡を昼にしたので銀時のヤローは今きっと一人で体育館にいるだろう
だって仕方ない
今まで寝ていたのだから
とりあえず飯でも食いに行こうと雑貨屋やレストランが並ぶ所に出て来たはいいが、いい店がない上に一人じゃ入りずらい
適当に女でも連れて来るんだった
でもセフレの女に昼飯を奢るのも嫌なので結局これでいいのかも知れない
っと一人でグルグルと考えていると目の前の雑貨屋から見知った女が出てきた



「おい」

「…ひっ!!」



後ろから声をかけてやると振り向いて完全にビビった顔で俺を見た



「たっ高杉さん…」

「一人で何してんだ苗字」

「ざ、雑貨屋巡り…?た、高杉さんこそ…こんなとこで何やってるんですか……」

「(なんで疑問系…)飯食いに来たんだよ。とりあえずその敬語を止めろ俺ァ敬語で話されるのは堅苦しくて嫌いだ」

「だ、だって…高杉さんそんなフレンドリーに話かけられる雰囲気じゃないですし……」

「あぁん?」

「ごごごごめんなさい…!」



駄目だこの女完全に俺にビビってやがる



「で、では私はこれで!」

「あっおい」



俺は走り去ろうとする苗字の襟を掴んだ



「……高杉さん!高杉さん!!首!!首締まってます!!く、苦しいです…!!」

「お前昼飯食ったか?」

「まだ、です…」

「よし、じゃあ付き合え」

「……はい?」



嫌がる苗字を無理矢理引っ張って適当な店に入った



「あの、何で私は高杉さんとお昼ご飯を食べるはめに…」

「敬語、止めろ」

「けど…」

「止めろ」

「わ、分かった…」



睨んでやると一発で言うことを聞いた
なんて単純な奴なんだ



「た、高杉くんは彼女とかいないの?」

「彼女はいねぇセフレならいる」

「セッ……!!??」



ぶっちゃけてやると苗字は顔を赤くして固まった
別に今時珍しいことでもねーだろーよ



「お前は?」

「私?私はいないよ」

「土方と付き合ってんじゃねーのかよ」

「ふふ、それ坂本くんにも坂田くんにも言われた、トシと私はただの腐れ縁だよ」



銀時が自分で苗字と土方の関係について訊けたことに驚きだ
アイツはあぁ見えてヘタレだしな



「高杉くん…」

「あ?」

「なんでさっきからチマチマとキノコを私のお皿に移してるの?」

「俺キノコ嫌いだから食え」

「ふ、ふふふ」

「……何だよ」

「いや、ごめんね。高杉くん想像してた感じと全然違うから」



コイツはいったい俺をどんな奴だと思ってたんだ…
まぁだいたい予想はつくけどな
クスクス笑う苗字は当たり前なんだが今更私服だと云うことに気がついた
しかもアイツが好きそうな格好をしている



「苗字」

「ん?」

「ちょっと俺と写真撮れ」

「え、何で……」

「いいから」



苗字を立たせカメラを起動し苗字にピースして笑えと言い素直に指示に従う苗字の肩をワザと抱いて携帯で写真を撮った



「なんで写メなんて撮ったの?」

「記念だ記念」

「(何の?)」



不思議がりながらも飯を食う苗字をよそに慣れた手つきでメールを作成し、さっきの写真を添付して送る



「誰かにさっきの写真送ったの?」

「まぁな」



30秒で返信が来た
携帯を開いてメールを見た
口角が上がるのを感じ慌てて肘をつくふりをし手を口にあて隠した



嫉妬は醜いぜ?銀時くん



(なんで!高杉と苗字さんが一緒に飯食ってんの!?苗字さん私服姿も可愛い…写メ保存したい!けど眼帯ヤローが邪魔だ!!)
(銀時…貴様変態くさいぞ)
(うるせー!!恋する男はみんな変態なんだよ!!てかヅラどっから湧いて出た!?)


090402

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