俺は先日、土方と勝負し見事土方を破り苗字さんに『かっこいい』と言われた
あの時は平静を装ったが頭の中はお祭り騒ぎだった
カーニバルだよサンバだよ
世界中の祭りが俺の中で開催されてたんだよ
そしてその効力は強く今もまだふと思い出してはニヤけてくる
「金時、ニヤけてるところ悪いんじゃがおんしの愛しの苗字さんが昨日、遊園地に行きたいとボヤいちょった」
「はぁ?だから?」
「ー昨日たまたまわしの家に来てた知り合いのオッサンに遊園地のチケット貰ったんじゃが…」
「おー!丁度いいじゃねぇか!即苗字さんにやれ!あ、でもお前の好感度上がんの嫌だから俺が渡す」
「やれって…誘わんのか?」
「は?誘う?」
「苗字さん誘って一緒に行かんのか?」
「なっ…」
ななななななんだその苗字さんが遊園地行きたがった瞬間にチケットが手に入って、俺が苗字さんを誘えば二人で遊園地に行けるかもしれないと云う上手すぎる話わァァァァア!!!
そんな二人で遊園地とか……
デデデデートみてぇじゃねぇか!!
いやっ、二人で遊園地…
これはもう立派なデートだよな!
買い物とかなら未だしも遊園地なんてカップルがイチャつくための場所だと言っても過言はねぇくらいだ!
ジェットコースターを怖がる苗字さんの手を優しく握る俺!
『坂田くん…怖いよ…』
『大丈夫俺がついてるから』
『坂田くん…』
『名前さん…』
『坂田くん…』
『名前さん…』
あぁー…超いいっ!!!
ちょっと涙目で怯えて俺に助けを求めてくる苗字さんぜってぇ可愛いって!萌えだって!萌え!
「おーい、わしの話聞いちゅうかー?」
「…辰馬!どうせならネズミーランドのチケット貰ってこい!」
「無茶言うな」
「チッ、使えねぇな」
「アッハッハッハッ!殺すぞカス」
「はぁ〜…まぁ苗字さんとデー…じゃねぇや遊園地行けるだけでも良しとするか」
「行けるっちゅうてもまだ苗字さん誘っちょらんじゃろ」
「おあぁあっ!忘れてた!テメーのせいだぞコラァァァァア!!!!」
「アッハッハッハッ!いっぺん死んで来てみたらどうじゃ?」
そうだよな…
俺がいくら戦闘体勢(別にエロい意味ではない)でいつでも出陣できる状態でも苗字さんに断られちゃ意味ねぇんだよな…
「あーどうやって苗字さん誘うかなー…電話?…無理だ、何喋っていいのか分かんねぇようになる余計なこと言って苗字さんを怒らせかねねぇ」
「別に誘うのなんちゃあメールで充分じゃろー。それよりも、おんしいつ行く気じゃ?」
「は?いつ?そんなもん部活休みの日に決まってんだろ」
「このあいだ休みあったきにー暫く休みはないぜよ」
「………………。」
「………………。」
「…………マジでか…」
「マジでじゃ」
「………………。」
「………………。」
「部活の有る無し決めてんのって誰」
「松陽先生は滅多に来んしヅラじゃながか?」
「………ヅラぶっ殺すっ!!!!」
「まぁまぁ落ち着くぜよ」
俺は怒りに任せてバンッ!と机を叩いた瞬間、意識が飛ぶ程の勢いで俺と辰馬の頭が何か硬いものでスパーンッと叩かれた
「い、痛いぜよ…」
「〜…ってぇ!!!ちょ、おま、これ頭割れてない!?頭割れてないよね!?脳みそ出てない!?」
「頭は割れてねぇし脳みそも出てねぇがお前等の脳みそは腐ってる」
「んだよマダオお前かよ」
「先生に向かってお前とか言うんじゃありません!あと俺はマダオじゃなくて長谷川だから!マダオは名前じゃないから!」
「ギャアギャアうっせーな!!お前の名前なんてどうでもいいんだよ!グラサン叩き割られてぇのか!」
「ギャアギャアうっせーのはお前らだよ!お前らうっせーに濁点付いて、うっぜー!の域に達してるから!今授業中なんだよ!俺の授業つまんないかもしんないけど、それなら寝てて!寝ててくれる方がよっぽど有り難いから!」
「先生、これは俺の人生を大きく左右する大事な話なんだよ。なぁ辰馬?」
「わしにふられても困るろー」
「とりあえずお前ら一回死ぬか廊下に立ってろ」
ミッション1
君をデートに誘う!
(ぷっ、ちょっとヤダ桂さん何か廊下に立たされてるダッサイ子いるわよー)
(ヤダホントー晋ちゃんはあんな頭ポンポン弾けた子になっちゃダメよ)
(うるせぇぇぇえっ!!)
090412
高杉とヅラは移動教室からの帰りに立たされてる銀時と辰馬を発見!みたいな感じ
辰馬と銀時が同じクラス、高杉と桂が同じクラス