「私と仕事どっちが大事なの!」
「………え?」
名前にジャンプを買って来てもらった
そしたら名前は買ってきたジャンプを俺に差し出しながらこう言った
「って云うセリフを銀ちゃんに言うことは一生ないと思う」
「いいじゃん別に。俺はあれだよ?仕事ないけど彼女大事にしてんじゃん、お前大事にしてんじゃん」
とりあえずジャンプを受け取りソファーに寝転ぶ
チッ、ギンタマン表紙かよ何かムカつくな
「あたし大事にされた記憶ない。やれジャンプ買ってこいやれ苺牛乳買ってこいやれ飯作れやれ掃除しろ…あたしはあんたのお母さんか!!」
「いや、あの、なんかすみませんっした!!でも、ほら!それほどお前に頼りきってるからお前がいないと生きてけないみたいな!」
「全部あたしがいなくても自分さえ動けば出来ることじゃん、みたいなって何?後あたしお前って言われるの嫌って言ったよね?」
「え?そうだっけ」
「…………………。」
「…………………。」
「…………………。」
「あぁぁあぁああっ!!!俺が悪かったから無言で出て行こうとしないで!!」
名前が荷物を持って無言で出て行こうとするので着物をひっ掴んで引き留める
ソファーに座らせたが名前様は何か怒ってるようで俺を睨んできた
「坂田さん、あたしは貴方のお母さんじゃないのよ分かる?」
「はい……。あの、坂田さんとか他人行儀やめてくれたら嬉しいな〜…」
「彼氏にジャンプ買いに行かされる彼女の気持ち分かる?坂田さん」
「坂田さんとかやーめーろーよー!!」
「あたし怒ってるんだから真面目に話聞いてもらっていいですか?坂田さん」
超こえよコイツ
何そんな怒ってんだよ
ジャンプか?ジャンプ買いに行かされたこと怒ってんのか?
ジャンプ読んでる場合じゃねぇよ俺
ギンタマンに腹立ててる場合じゃねぇよ俺
「名前は何をそんな怒ってんの?料理して掃除してって頼られるの奥さんみたいでいいじゃん」
あ、やべっ
自分で奥さんとか言っといてニヤけてくる
あなたとか呼ばれたら堪んねーなー
「そうやって茶化すとこが嫌いなのよ。料理洗濯掃除は別に嫌じゃないわよジャンプと苺牛乳買って来るのだって買い物のついでだし」
「じゃあ何でそんな怒ってんだよ」
「銀ちゃんはジャンプ買って来たらジャンプ読むでしょだから嫌なのよ」
「いやいや名前ちゃん、ジャンプは読むためのものだからね?読まないと漫画家も報われないよ?」
「別に読むななんて言ってないじゃない」
そう言うと名前はツーンっとそっぽを向いた
…意味分かんねぇ
ジャンプ読んでもいいのに俺がジャンプ読むの嫌なんだろ?
「銀ちゃんはジャンプ最後まで読んだのにすぐにもう一回初めから読み直すじゃない」
「まぁ仕事もねぇし暇だからな」
「暇なの?」
「はい?」
「彼女が横に居ても暇なの?」
名前はちょっと怒った目で俺を見てきた
なんだコイツ
可愛いじゃねぇかコノヤロー!
あれだろ?俺がジャンプばっかり読んでてお前の相手してやらねぇから拗ねてたんだろ?
「名前ちゅわ〜ん」
「気持ち悪いこっち来ないで」
「ツンデレかコノヤロー」
「馬鹿じゃないの」
今まで向き合って座っていたが俺は名前の隣に移動した
顔はそっぽ向いているが耳が真っ赤なのが分かって急に名前が愛しくなった
赤い耳を軽く噛んでやると名前は驚いて俺を見た
「構ってほしいんなら言えよな」
「何で耳噛むの…」
「いいじゃん別に」
「よくないわよ馬鹿」
名前はチュッと俺の頬に可愛らしいキスをした
「どうせなら口がよかったな」
「調子にのるな」
来週からジャンプは一回読み終わったら閉じて、その後は名前に沢山キスしてやることにします!
end
ただのバカップルじゃねぇか(∵)
090405