「多分この辺のハズなんだが…」
『…気配、ないよね?』

辺りを見回してみても虚なんて居ないし、気配なんかない。

ただ…なんだろう?
なんとなく変な感じがする。

「もう居なくなっちまったのか?」
『いゃ恋次…気を抜かない方が良いかも』
「?」
『なんとなく、嫌な感じがする…』


私がそう言った時、地面が大きく揺れた!

『「!」』

ハッと周りを見ると景色が変わった。

『どうやら私達既に誘い込まれてたんだね…』
「構えろよ名前」
『分かってるわよ、ナメないでね』
「あんたの強さは俺も隊長も分かってる」

恋次がにやりと笑った時、目の前に虚が現れた。

それも…

『ギリアン…!』

ギリアンが1体と細々した虚が10体ほど。

『さぁ恋次…行くよ!』
「おう!」

『天に羽ばたけ!…天竺!』
「咆えろ!…蛇尾丸!」

始解をして細々した虚に2人で切り掛かった!

ギリアンの動きにも注意しないと…!
こいつらはただの駒かもしれない。

ギリアンの方を見ると奴はそこには居なかった。

『…あっ!』

次に見えたのは、恋次の背後に立つギリアンだった。

『恋次!!!』
私は瞬歩で恋次の背中に飛んだ!


『ッ…あんた、霊圧消せるのね…』
「ハハハッ!それに気づいたダケデモ褒めてヤル」
「名前!大丈夫か!?」
『大丈夫、左腕が、切れただけだから』

恋次をかばって左腕がざっくりと切られた。左腕は使い物にならないな…。

「くそっ!あいつ許さねぇ!…卍解!!!狒狒王蛇尾丸!」
『ちょっ…!恋次!』
「狒骨大砲!」

恋次の攻撃で周りにいた細々した虚は消し飛んだ。

だけどギリアンがまた居なくなった。

『恋次!ちょっと落ち着きなさいって!!』
「…悪い」

周りを2人で見てもギリアンは居ない。
でもここはまだおそらく結界の中、近くに居るだろうな…。

『…恋次、まだちゃんと制御出来るか分からないけどやりたい事があるんだー』
「なんだ?」
『見てのお楽しみだね〜』

私はにかっと笑って天竺を持ち直した。

『…卍解!』
「!!」

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