3/14 「っ!!」 豊かの深林…そこで初めて兄貴に殴られた。 兄貴は俺なんかより何倍も強くて、俺なんかより何倍もかっこよくてそれから… いいだしたらきりがない。 そんな兄貴に殴られた。 理由なんか知るか。 「つ……が…い…」 兄貴は温厚なやつだ。 普通じゃ誰か殴ったりなんかしねぇ。 この21年で初めてだった。 力は…やっぱり俺より何倍も強くて歯くいしばったってその場に止まれないくらいだ。 殴られたのは顔。 もちろん口から血は出るが痛みより衝撃が強かった。 「兄貴っ……なん……っ!!!」 今にも潰れそうな声で兄貴に問う。 しかし、それは叶わず迎えた痛み。 おもわず吐血したオレは痛みのしたところを触る。切られた。 瞬間…… 「…!…あやしい……かぜ…?」 木を荒らすかのように吹き荒れた風。 真緑のそこが一面紫の風に覆われて直感でそう悟った俺の目に兄貴が映る。 「 」 「っ!!兄貴!兄貴ぃぃぃいいいいっ!!!!!」 兄貴が何か言ったが風の音で聞こえない。 嫌な予感しか俺には巡らなかった。 「────……」 再び深林に静けさが戻る。 風は吹き止み真緑の世界に戻る。 俺につけられた痛み以外はなにもかも最初に戻る。 しかし、ひとつだけ戻ってないものがあった。 「あに…き…?」 ───…兄貴が消えた。 そう。これは四年前。 ******** 番のお話から入りました。 不定期長編"銃声はなり響く"でし! さいどは大まかに漆黒、クレバー、夕暮、ノイズ、黒幕になります。 えぇ、そうです。 危難の四年前構成の話しですね。 世界観に書いたように四年前で構成された危難を暴こうと…!! かなり、シリアスになるかなぁ… 明るさで言ったら朱星対番の話し…? 一番ぐろっちぃのは叶逮捕の話しかな おっと、これ以上はねたばれになるので! 20120101 Back |