「ねぇ夕露?本当に政宗にぃをここにおいとくの?」
夕方になり、母が帰ってきて父は仕事にいった後、2人を送ってくるといううまを伝え3人で歩いていたら急に朝陽が心配そうな声で問いかけてきた。
月夜を見ても、表情は変わらないけどやはりというべきか朝陽と似たような雰囲気。まぁ、急にきた人間をおいておくという考えはやはり気になるのだろう。しかも相手は戦国武将だ。ただのホームステイなどでは、ない。
「置いとくつもりだよ。面倒みれるうちはね。」
「でも、相手は男で、人殺しなわけだけど?」
「女ならいいのかそれは。大体人殺しだから家に置いて置けないってのはおかしくない?」
「いや普通は心から遠慮させてもらわない?」
「いやいや何言ってんだよあのキャラが出てくるアニメ見たことないけどこれってつまり逆トリよ?お前はキャラがマフィアだろうと悪魔だろうと捨てないだろ?」
「確かに」
「むしろ喜んでお家に住まわすね!」
「それと同じだよ」
別にあいつがキャラだとは思ってない。まぁTVで見たことないし。大体伊達政宗なんて名前聞いたこともない。ネットで調べればでるだろうか?
少し考えて、すぐにやめる。そうゆう名前の人がいてもおかしくないからだ。
アニメがヒットするとは考えずらい。
「でもさー…刀、鉄臭かったね」
「いや刀って鉄だから当たり前じゃない?」
「いやそうだけどさ、そうじゃなくて…まるで、女の子の日のときみたいな」
「そんな生ぬるい言い方してないで血臭かったって言えや」
「酷い!せっかくあたしが頑張ってオブラードに包んで言ったのに!」
「別に率直に言って傷つくような人今ここにいないじゃん。まぁいてもどうでもいいんだけど。」
「これぞ非道」
「黙れ外道」
先ほどした会話を繰り返す。あー血臭いね、まぁそりゃあいっぱい刀で人斬ってんだから当たり前だろ。つーかよく手入れするなぁ。
人の肉と油で刀なんてすぐ斬れなくなるのに、あそこまで臭いがこびりついているということはずっと同じのを使ってるんだと思う。もちろんただの憶測だが。
「…まぁ、んじゃさ、2人は反対なわけか。あれが家にいることに。」
「あれとか酷くない?」
「ちなみに別に反対とかじゃないよ。きみが正気かどうかを疑っているのさ」
「そっちのが酷くないか」
大体うちはいつだって正気だよばかやろう。
「…てかさ、気づいてたろうけどおやつのとき、あたしらが食べるまで手つけなかったの、ちゃんとわかってたよね?」
「…お前らと違って少し長く一緒にいるんだし。そんくらい気づいて当たり前だろ。」
気づいてないふりしといてよ。うちんち皆してるんだからさ。
あぁもう、さっさと帰ってくれないだろうか。確かに楽しいんだけど、いろいろと面倒くさい。
私と2人と問い
(じゃあ、また遊びにいくねー!)
(明日は学校いくよ!)
(あーはいはい…)