結局俺はまたこの塾にきてしまっていた。理由は簡単だ、夕雨が連れ去られたから。(自ら同行して行ったのは知っているがやはり都合よく考えたいものである。)ただそれだけだ。俺は彼女についていくためやはりフードとズボンの格好で鋏を持ち鍵を使い来たくも無い塾に来ていた。そういや俺以外にももう1人フードで顔隠してズボン履いてる奴がいるんだが、まぁどうでもいいか。


「新しい塾生の杜山しえみさんです」

「よ…よろしくお願いします」


そんな会話がされているがぶっちゃけどうでもよく、俺はそっぽを向いていた。ちなみに席はやはり一番奥の一番端だ。夕雨は昨日同様一番前の席である。あ、あの転校生も一番前に座った。そんなにその席いいか?


それから悪魔学だとかぐりもあ学だとか…わけのわからない言葉の羅列をまとめまくる授業を軽く受け流し、空気を貫いていた。