02

えぇえぇぇええぇえぇえまさか原作組の逆トリとか聞いてないよつーかなんで皆逆トリしてくんのが俺様んとこなんだよどーせなら前々世の俺様んとこ行ってくれよおぉぉぉおぉぉおぉおおお!!


『………』


そしてなーんで俺様自分に睨まれてるんだろー…自分だけど怖いよー辛いよー才蔵ヘルプー…。じろじろ見られる視線を頑張って受け流す。相手の顔見ないまんまのがよかったかもしれない。現実見たらとたんに辛くなってきた。ポーカーフェイスは相変わらずのせいで顔には出てないけど。


『佐助が、2人いるでござる…』

『猿が二匹もいるなんて…なんつー悪夢だ、なぁ小十郎?』

『奇妙ですな』

「アハハー…俺様からすればこの状況が悪夢なんだけど」

『…』

「言っておくけど化けてるとかじゃないからね、って言っても信用しないか。なんてったって俺様だし?まぁ自分で見極めてよ、」


じゃあ俺様学校行く準備するから、邪魔しないでよね。部屋を出る。
学校行く準備なんて普通に嘘だ。大体こんな時間に誰が準備なんかするか。せめて後もう二時間後だろう。

確実についてきている気配を感じつつも台所へ行き水を飲む。

さて、親になんて説明しようか。
前々世とは違う親でかなりの天然属性だ。そしてバカップル+親馬鹿だ。結構簡単に言いくるめられるだろう。俺様が説明すればなんでも信用してくれるだろう。
それだけ今の親は簡単だ。俺様が吐く嘘を真実だと思い簡単に真に受ける親。なんて滑稽なんだろうか。前々世のときは凄く面倒だったのに。

まぁでもあれは俺様の嘘のレベルも低かったし適当に並べていただけだから簡単にボロもでる。第一あのときの両親は2人して悪だったから簡単な嘘くらい自分達でもやっていた。だから知っていた。
けど今の親は知らないのだ。悪じゃない。悪いことなんてやったことがない。そんな親だ。だから彼等は疑うことを知らず、簡単に悪行にひっかかる。そのせいでまた俺様が頑張っている。ここまで純粋で天然だともう辛いものがあるよね。

ことん、とコップを流しにおいて気配を探る。あーあーまだいるよ。やんなっちゃうなぁ。確実にもう寝られねーなこれ。しょうがない。学校で寝よう。

洗面所に行って顔を洗い、歯を磨く。磨きながら先ほどのことを思い出してみる。
あの佐助は俺様じゃないことは一発でわかった。本当にここがどこだかわからないといった風だったし、大体俺様ならあんな切羽詰った行動はしない。自分でいうのもなんだが俺様は基本おちゃらけているのだ。どんなに辛い状況でも、あんな切羽詰った行動したことがない。
以上のことから=原作組と俺様は割り出したわけだ。やべぇ俺様超頭良い。あれ、っつーことは原作だから佐助はオカンなのだろうか?俺様は家事全くできないうえ真田の旦那が黒属性、伊達の旦那とは悪友やってるからなぁ…。やっぱ原作組だとしたらそこらの関係も違うんだろう。きっと。

がらがらがら ぺっ
さて、これからどーしましょうかね。

ひっそりと感じる気配に気付かないふりをし、自室へと戻るため足を進めた。



思想
(「…てか呼び方変えなきゃ俺様ごっちゃになりそう…」)