山崎さん(なんか違和感だがしょうがない、呼び分けが大変だ)に言われ車まで連れてかれた。どうやらここでは保護できないからそうゆうことをなんでも引き受けてくれる人の場所に行くとかなんとか。つまりぼく達の世話は面倒だから他人に預けるんだと。まぁ、その他人さんも可哀想に。厄介払いの先になるなんてさ。
そんなことを考えながら車が止まるまで待つ。その間高杉君と山崎君は山崎さんと喋っていたが、ぼくは1回も口を開かなかった。
▽△
キキッと音を立てて止まった場所は、二階建ての少しボロい感じのビル…いや家か?まぁ、そんな感じだった。
「…ばんじや?」
「よろずじや?」
「万に事でよろずじゃないかな」
『終さ…鴉さん正解』
終さんと言おうとしたのを聞かないふりして、ぼくは看板を見上げる。
【万事屋】
それがぼくらがこれから会う人の働いてる会社(?)だそうだ。
『上、行こうか』
1階は飲み屋だからね。と言って有無を言わさず上っていく山崎さん。ぼくもそれに続けば高杉君と山崎君が後ろから戸惑いながらもついてくるのがわかった。
山崎さんがチャイムに手をかける。
ピンポーンと軽快な音を鳴らし、「山崎です。依頼に来ました。」と言えば扉の向こうで騒ぎ声が聞こえる。
なんだろう、聞いた事ある声だと思った。
しばらく待てば、意を決したのか「今行きまーす!…ほら銀さん行って!」「はいはいわぁーったよ!」と声が聞こえてきた。
ガララッ
『はいはい万事y……ってお前…!』
またも高杉君の方を見て驚愕する銀髪の彼。だが、彼の登場にはぼくも山崎君も高杉君も動揺を隠せなかった
「せんせ…?」
「銀八…?!」
「先生…」
違うのは皆わかっていた。理解もしていた。
だけど、声にだしてしまったのはしかたないことだったと思う
『…中入れ、全部説明しやがれ』
格好も何も違うのに、凄く安心して、凄く、
なきたくなった。
ぼくらと先生
(違うとわかってるのに)
(重ねることしかできなかった)
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