■ 各々の心情
徳川家康が豊臣秀吉に反乱し、見事徳川家康の勝利が決まったのがつい昨日…。
こうなることを予測していたが望んではいなかったわけで、なぜか日本を真っ二つに割って戦争が起こることとなってしまった。
そして自分は傍観を貫こうと思っていたのにあれよというまに西軍大将になっていたのだった。
「………なんでやねん」
「やれどうした三成。ご乱心か?」
「なぜだ刑部。なぜ私は大将になんかになっているんだ」
「そんなことか。ぬしは徳川が憎いのだろう?」
「ああ、(反乱すんなっつったのにしやがって)残滅してやる…!」
「つまりはそうゆうことよ。」
「? そうか…」
……わけもわからないのに納得してみたが、結局わからぬぞ刑部うううう!!家康残滅が何故西軍大将に繋がるのだ!全くわからん!これも…これも全部……
家康のせいだああああああああ!!
▽▲
「ぶあっくしょおおおおおんんん!!」
「!!!!!!!」
「ああ…すまん、せめて口を塞ぐべきだったな…」
ずずっと鼻を啜りながら忠勝を拭く。うーん誰か噂したか…というか凄く寒気がしたからきっと三成だろうな。きっと、というか絶対。三成だ。なんか幻聴聞こえたし。たぶんまた関係ないことで俺のせいにされてんだろーなぁ…うわあ会いたくないなぁ。
「なぁ忠勝…なんで戦争なんて起こるんだろうなぁ…」
「………」
「…そしてなんで関係ないことまで俺のせいにされるんだろうなぁ…」
「………………」
この日、縁側で遠い目でどこかを見ている2人が見られたとか、見られなかったとか…
各々の心情
(家康が反乱なんて起こさなかったらこんなトップに立たなくてすんだのに…!)
(…なーんで俺秀吉さんに勝っちゃったんだろ…死にたくないけどさ…して今は東軍大将…仕組まれてるとしか思えなくなってきた…)
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