■ おかしなおかしなおかしなな?

「さーるとっびくーんあっそびーましょーっ」


真田ではなく猿飛なのにはちゃんと理由がある。真田は私をよく裏切るからだ。友達にするなら真田より断然猿飛だ。いざってときに使えないことが多いがあいつは私をいまのところ裏切っていない。

風魔に連れて行かれていない限りちゃんと来てくれるんだけど…あれ、おかしいな。こないぞ!


「…聞こえなかったのか?よし、最近家康のせいで鍛えられた私の新たなる力を解放するときがきたか…これをやるともれなく1週間は喋れないが…しかたないな」

「なにがああああ!?なにがしかたないの!?やだよ俺様そんなの背負うの!大体大谷の旦那に怒られるの俺様なんだからね!!」

「あ、猿飛君めっけ!」


もう遅いじゃないかー!と言い寄れば、少し罰の悪そうな顔。ん?どったん?いつもと違ってキャラ崩壊してるから戸惑ってるん?いや、こんくらいの崩壊は日常茶番である。


「…あー、今俺様手放せないんだけど…」

「…どうかしたのか?」

「まぁね、うん。少しばかり。」

「…そうか」


なら仕方ないな。しょんぼりと言えば少し慌てる猿飛。これ全部計算してやってんだぜ?凄ぇだろ?

自分の角度からはしょんぼり三成見えないの残念だなぁとか思いつつ帰ろうとすれば、やはりというべきか猿飛が私を呼び止める。ふっ…計画通り!


「でも今本当に大変なことになってるからね!」

「構わない。ここに来る間に大変なことなら巡り合って来た」


起きたら三成(原作)がいて、毛利のところに言ったら毛利(原作)がいて。いつもよりも大変な目にあってると思う。きっと真田が増えてるとかそのへんのことだろう。パターンだよねここまでくると。

猿飛に案内されるまま、ついていった。



▽△



襖を開けると、そこはカオスな世界が広がっていた。


「うぼああああ!」

「だぁー!もうあんた動くなっていったでしょうが!」

「だってっ、だって真田の旦那が持ってきてっつったからっ…!」

「ぶわはははははっ!」


なぜか埃まみれの猿飛(さっき私といた方とは別)、埃まみれな猿飛に起こっている猿飛(さっき私といた方)、大爆笑で床に転がっている真田(通常運転)、…。

………なにがあったし。


「…猿飛、これは一体どうゆうことだ」

「だーかーら言ったでしょう!今大変なんだって!」

「うぐっぐすっ…俺様悪くない」

「ははははははっ、ぶはぁっくくっ、あっはははははは!」


泣き出す猿飛(埃)に、半ギレの猿飛(怒)。
それからどれだけツボったのかわからないが涙を流しながら笑い転げている真田(笑)…。

もしかして、原作じゃ、ない?




おかしなおかしなおかしなな?
(…なぁ、凄く同じ匂いがする気がするんだが…)
(もう俺様帰るー!おうち帰るー!)
(あっちょっと俺様の姿でどっかいかないでー!)
(ひぃっ…ひぃwだ、だめでござる…腹筋ぶふぁwww)

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