次の日学校一緒に行く約束をして家をでれば、あろうことか小太郎とかすがも一緒に同じタイミングで出てきていた。そのことに朝から4人で爆笑していれば、「そういえば」とまるで今日のお弁当自分で作ったんだと打ち明けるかのように結構軽い感じでかすがが言葉を発した


「昨日小太郎と付き合ったから」

「え」

「ちょ、小太郎それ本当!?」

「(ぽっ///…てれてれ)」

「本当みたいだね…いやーなんていう奇遇。実は俺様も昨日ゆうろと付き合ったんだ」

「な、それは本当なのかゆうろ!」

「(これぞ以心伝心?)」

「昨日日直の仕事やってるときちょっとね。小太郎達は?」

「帰ってる最中ちょっとな」

「てゆーかつまり俺達別れなきゃ死ぬまで一緒なわけねーw」

「(確かにw)」

「てか私かすがは普通に上杉先生が好きだと思ってたんだけど…」

「ああ好きだ。美しいからな。」

「(つまり、アイドルと同じ存在)」

「ああやっぱり…そんな感じはしてた」

「まぁ私もそんな感じはしてたけど…小太郎だとは思わなかった。ごめん。」

「私もお前が佐助を選ぶとは思わなかった」

「かすがなにそれ酷い」

「(m9(^∀^)プギャーwwww)」

「てか…あー、卒業したらやっぱ結婚?」

「そうなるな…大学行く気ないし」

「…まぁそうだねー。あと1年別れなかったらだけど」

「(…あと1年後のことなんて今考えなくてもいいだろう)」

「確かにw」

「まー卒業なんて考える暇あったらさー、次のテストのこととか」

「(今週末の過ごし方とか)」

「私のこととかな」
「私のこととかね」

「なにこの子ら男前…!」

「(ぽっ///)」


かなり立場が逆転しているだろう会話をしながら、学校へと向かう。4人一緒で学校に行くのなんて高校入ってはじめてなせいか、途中会った幸村君が凄く驚いていたけど最後には笑顔で「よかったな」と言っていた。なにがよかったのかはよくわからないけど、全員「うん」とうなずいていた。


「佐助、小太郎、かすが」

「ん?」

「どうしたゆうろ」

「(…?)」

「ずっと一緒にいれるといいね」

「…そうだね」

「ああ、そうだな」

「(一生一緒…)」


生まれてから今まで約17年間。彼女達は片時も離れなかった。なぜだかはわからない。もしかしたら前世でも繋がっていたのかもしれないし逆につながっていなかったのかもしれない。だが、彼女達は今を生きているのだからそんなのは関係ないのかもしれない。ただただ、恐怖に近い腐れ縁でも。気持ち悪く感じるくらいの腐れ縁でも。彼女達には関係ないのだろう。これから先、もしかしたら彼や彼女と一緒になったことを後悔すべき日がくるかもしれない。別れる日がくるかもしれない。だが、彼も彼女もそんなことはお構いなしに今を生きるだろう。嫉妬にまみれるかもしれない。愛想をつかすかもしれない。そんなのは前提で考えている。だが、彼女達は嫉妬などしないだろう。人にはよるが、確実にかの人と一緒にいるのは別に嫉妬に入らない。わからないのだが、それが当たり前だからだ。


「さすけえええ!お館様が呼んでおるぞ!」

「あ、はいはい今行くよー!」

「おいゆうろ!秀吉様と半兵衛様がお呼びだ!」

「ぬしに会いたいようぞ」

「あ、うんわかった。今行くね!」

「おやかすが、おはようございます」

「謙信様あああああ!」

「おお小太郎!新しい本が入ったぞい」

「(! 今、行きます)」



「卒業したらなんて考える暇あったらさ、別のこと考えようぜ」
(佐助ぇ!幸村ぁ!)
(お館様ああああ!)
(大将!)
(秀吉先輩!半兵衛先輩!お久しぶりです!)
(久しぶりだね、ゆうろ君)
(うむ)
(かすが…!)
(謙信様ぁ…!)
(小太郎、いつもありがとのう…)
((いえいえ))