なぜかは知らないけど、結局あの見知らぬ誰かさんに僕は懐かれてしまったらしい。まぁ別にそのせいできみへのいじめが始まっても僕にはなんの問題もないのだけれど。僕の近くをうろつく誰かさん。名前は聞いたけど忘れた。彼女以外覚える気もしない。

けどさ、彼のせいで僕へ被害がくるのはいささかいただけないな。


「お前前田になにしたんだ」

「悪いけど僕は何もしてないよ」

「じゃあなんで前田の野朗がてめぇと共に行動してんだよ」

「知らないよ、あいつがそう決めたんだろう?なら僕にもきみにも関係ないじゃないか。人の決定打にとやかく言う必要はないと思うよ」

「ああ、俺も前田が一緒に行動する相手なんかどうでもいいから興味もねぇ…でもなぁ、一応でもダチである野朗がてめぇみてーなやつにつくってんなら話は別だ」

「じゃああれ返すよ。僕いらないから」

「…! てめぇ…!」

「ああもうなんなんだいきみたち、この言葉を望んでいたんじゃないのかい。もう面倒くさいよきみたち。僕に言うのはお門違いじゃないかい?あの人は僕の友達だと言ってもぼこられいらいといって返還してもぼこられる。なんて理不尽なんだ。君達は何を求めているんだ。僕に言う前にあの人に言ってあげようか。あの人自身が僕から離れる選択を選ぶようにしてあげようか。それなら文句はないだろう?さぁ僕からのお願いだ早くあいつの説得に行ってくれないか今日はお肉の日なんだ。一分一秒もこんなところで佇んでいる暇はないんだよ。話がしたいなら僕の家にきてくれ。買い物が終わったらいくらでも付き合おう。ああでも夕飯は作らせてくれよ?それじゃあ僕はもう行くとするよ用事があるなら僕の家で待っていてくれると嬉しいなぁ決して買い物の邪魔はしないでくれよ?買い物は大切なんだ。わかるだろう?わからない?お母さんにでも聞いてあげてくれ。とても大切なことだから。それじゃあさようなら」


適当に言いくるめてしまえばそれでおしまい。ああお肉の日は普段より大変なのに、無駄な時間を使ってしまった。まだ大丈夫かな?

僕がお店へと向かえば、そこにはいつぞやのバンダナ君がいた。どうやら彼もきていたらしい。それから2人でまた買い物して帰った。今日も充実した買い物ができた。よかったよかった。


家に帰ったら本当にあいつ等がいるのに気づくのは、まだ先の話。



僕の死は最善だったのだろうか
(急にそんなことさえ思えてきちゃうほど)
(あの人間達が僕の家でちゃんと待っていたことに)
(笑いさえこみ上げてしまうよ)


僕の死は最善だったのだろうか