引きこもりと過去



なんだか、…賑やか。


「ええと右から名乗ってくれ」

「俺様子供嫌いなんだものね」

「究極に女子だな!ジョット!!」

「…ジョット、Gから聞いていたでござるが…まさか貴方そんな趣味が…」

「なんで侵入者連れてきてるわけ?」

「………"ジョットさん"、あの、私から自己紹介したほうが…」

「…そうだな」


兄達も、そういえばこんな風に仲良かったのかな。
普段3人でいるところしか見ないからよくわからないけど。

てかぶっちゃけ、どうでもいいんだけど。


「えと、どうもはじめまして。日本の並盛ってところにいた沢田月奈です。」

「これはご丁寧にどうも。私は朝利雨月でござる。」

「俺はナックルだ。究極によろしく頼むぞ」

「…さっき会ったが、Gだ」

「………ランポウだもんね」

「………………。」

「こいつはアラウディだ」


…もうあれだよね。"ジョットさん"が紹介すればよかったんじゃないかな。うん。
そう思わずにはいれなかった。

とりあえずこの部屋にいる人達の紹介が終わったところで、この部屋の扉が開いた。


「一体なんですか?呼び出して…」

「遅かったな、デイモン。紹介しよう。迷子の月奈だ。」


その紹介の仕方はいかがなものか、と少しばかり思うもそんなこといえなかった。
いや、だって…なんでここに"ロクドウさん"がいるのさ。


「…"ロクドウさん"ですか?」

「?いえ…D・スペードですが…」

「…そうですか。すいません。知り合いに似ていたもので。」


うん。まぁ。納得しちゃったかな。
ここまで漫画的展開とか、もう辛いんだけど。夢は夢だからいいんだよ。

現実に、夢はいらない。


「すいません…今の西暦と日時を教えてくれませんか?」

「え?ああ…今は―――――」



…夢は、夢だからいいお話だというのに全くもう。

誰もわかっちゃあいないんだから。




引きこもりと過去
(…つまり"ロクドウさん"…じゃなかった。)
("スペードさん"って、一体いくつなんだろうか?)

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