実のところ、私が所謂“未来”に行ってしまったときから3年もたっていたようだ。
「…3年、か。」
あれから母さんに泣かれて、父さんに泣かれた。友達にも泣かれた。
それから、牛の子と、中国風の子と、マフラーの男の子にも泣かれた。
…そんなに仲良くなんてしなかったのに、よく泣けるなぁ。
なんて捻くれたこと考えたりもしたけどね。
「…ねぇ、私がいない間に一体何があったのか。教えてくれる?」
「…俺からすれば、ボンゴレの力を使っても見つけ出せなかったお前がどこにいたのか教えてほしいけどな」
「未来、ってさっきも言った。」
「それじゃ辻褄が合わねぇ、ってのもさっき言ったろ。」
そんなこと言われましても…
未来にいて、"ビャクランさん"と会話して、会話中やっとあそこが未来だって知って、気づいたら視界が真っ白に染まってて、目を開けたら自室にいたんだもん。
そして戻ってきたと思ったら、私が消えてから3年たってるっていう話。
なんでか、なんて。こっちが知りたいよそんなこと。
兄達は、もう高校生になったみたい。
私がいない間になにやらいっぱいあったようだ。詳しくは知らない。あと新しい友達も増えたって。"ビャクランさん"とも和解したって。
結構いっぱいあったんだね。
3年って、長いね。
「…結局、私は2度死んだ身になるのかな」
「…さーな。もういっぺん死んでみるか?」
「やめとくよ。痛いから。」
死ぬ瞬間って、凄く痛いって知ったから。
それだけ収穫があれば十分だよ。これ以上死の何を知れっていうんだ。
…少し、いろいろありすぎて、疲れたなぁ。
「寝るのか」
「まぁ、うん。さすがに疲れた。」
「そうか」
「…ねぇ、一つだけ聞いていい?」
「なんだ」
「綱吉、黒服の"ヒバリさん"みたいな格好した人に殴られて死ね糞野郎って言われた?」
「…あれオメーからの伝言だったのか」
「あ、ちゃんと伝えてくれたんだ」
なら、いいや。
そのあとは、ソファに寝静まったので何も知らない。
引きこもりの辻褄
(見かけによらず酷ぇやつだなこいつ…)
(…まぁ、だからこそツナはこいつを探したのかもな)
(落ちこぼれの大空、か。)