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迷子伝説!
※むそバサコラボ ※当家BSR佐助成り代わり主=猿飛佐助固定 ※鷲様宅の夢主、無双元親成り代わり主=元稀(あさき)固定
「…あれぇ?ここどこ?」
きょろきょろとあたりを見渡す。 先程まで森の中にいて、そして今森を抜けたばかりなのだが…。
「…なんで海があんのさ」
塩の臭いなんてしなかったのに、森を抜けた瞬間海というのが解せぬ。 極度の迷子体質だから海に出たことだって何度もあるけど、こっち海あるなーくらいは俺様でさえわかる。塩の臭いするしね。方向感覚以外は俺様優秀なのよ?
もう一度、ぐるりとあたりを見渡す。うん。おかしい。 なにがって、距離とか場所とかまぁいろいろと。
「…才蔵に連絡、なんて取れないし…越後に向かってたはずなんだけどなぁ…」
海の上に浮かんでいる、大きな船を見る。 …俺様の記憶が確かなら…あれって、鬼の旦那の海賊船じゃね?
…ぶっちゃけ会ったことないけどいずれ会うんだから別にいいよね?道聞くだけだし。鬼の旦那なら大丈夫だと信じてる。これが毛利とかなら俺様死亡フラグしか立たないけど…きっと鬼の旦那なら大丈夫!
そう信じて、俺様は船へと向かっていった。
▽△
…と、まぁこそっと忍び込んでみたのはいいんだけど…
「…なんで真田の旦那がここにいるわけ?」
今日は訓練したあと政務に勤しむんじゃなかったっけ? てかなんで真田の旦那ってばそんな鬼の旦那と仲良さ気なの? 知り合いじゃないよね? あれ?なんでお館様と一緒にいるときみたく熱血っぽいの?
あれ?あれれ?
「………わかった。これは幻覚だ!」
「なにがだ」
「うわああああ!」
びしっとポーズまでつけて幻覚だとか言ってたの見られたああああ!とか、全然気配気づけなかったああああ!とか後悔しておく。俺の背後に立つな!みたいな。咄嗟に殺さなくてよかったぁ!
心臓ばっくばくで尻餅をついていると、相手は漫画風に書けば「?」と噴出しがでているだろう表情。いや表情自体は殆どかわってないのだが…雰囲気?そう、雰囲気!雰囲気でこちらを見ていた。…てかこのお兄さん…やけに見覚えが………、
「…どうした?」
「置鮎さんボイス!」
「は?」
「ごめんなんでもない」
素直に謝ればそうか、といって幸村が遅いと言っていたぞ。と言ってくる超V系お兄さん(置鮎ボイス) …えぇと、うんとさ、一つ。一つだけいいかな?俺様転生トリップなんてやらかしてる身だからもう混合とかになっても驚かないでいれるとか思ってたんだけどさ、やっぱりツッコミ本能は抑えきれないわけなのよ。なので、一つだけ、叫ばせてください。
「っなんで無双おおおおお!?」
「っ!?」
急に叫んだせいかお兄さんの肩が一瞬びくりとはねたのがわかった。でもごめんお兄さん!こればかりは叫ばざるえなかったの! え、もしかしてもしかしちゃう感じなわけ!?迷子新記録とか!?あれ俺様前も迷子新記録だしてなかったっけ!?ってゆーかもう俺様の迷子凄すぎ!最高!衝動のままお兄さんに抱きついてもいいですか!あ、だめですかすいません。
キャーやばいほれる!とか内心で思いまくる。 好きなキャラに不意打ちで会うとかポーカーフェイスが崩れちゃうから!キャラ崩壊の比じゃないからあああ!
地面(というか船の中なので床というべき?)を叩きまくって悶えを抑えるよう努力してみる。 ここはもういっそ1回抱きつかせてもらうべきだろうか?いや、こちらの猿飛佐助とどうゆう関係かわからないからなんともいえない…もどかしい!もどかしいよ父ちゃん! トリップしたら絶対猿飛佐助と石田三成と市ちゃんは抱きつくって決めてたんだ!今は実行する気0だったけどな!でも俺様の世界と関係ないこのお兄さんには抱きついてもいいと思うんだ!うん!
こっちの猿飛佐助なんか知るかあああ!と思い立ち上がる。 そしてお兄さんに抱きつき許可を貰おうとしたとき、邪魔が入った。
「おい2人共!んなとこで何やってんだ?」
「佐助ぇ!そんなところにおったのか!」
「佐助、元稀殿と一体何を?」
「また貴様元稀に何かしようとしたのか馬鹿め!」
「Hey猿、結局なんかいたのか?」
ぞろぞろと、一体どこにいたんだという奴らまでいる。 てかなんで俺様むそダテに敵意全開にされてんの?なんでむそユキにほんのり警戒されてんの?ちょ、こっちの俺様一体何したの!抱きつき許可もらえそうにもないじゃんかよ!!
「別になにもされてない。戻ってきた猿飛に丁度会って何かいたのか聞いただけだ」
うへー、どうしようこの状況。 と悩んでいるとそんな俺様を見かねてなのか、お兄さんがかわりに弁解してくれた。こっちの俺様何かしでかしちゃったっぽいのに。なにこの子超優しい。マジ惚れそう。肉体的ホモでもいいかもしれない。あ、嘘嘘。嘘だからそんな冷たい目で見ないで!
思わず才蔵にいつも向けられる冷ややかな視線を思い出して脳内で弁解する。なにこれ痛い子。 そんなことを少し思いつつそれっぽく俺様もしておくことにした。
「あーなんか敵国の忍がね。うん。始末はしておいたけどさ、」
「どこの忍だ?」
「あーっと、自害しちゃってわかんなかったなーてへ☆」
口で「てへ☆」とか言うのって痛いね!今凄く実感できたよ!そんな冷ややかな視線を向けないで皆!旦那に限っては「い、いつもの佐助じゃない…!」みたいな視線を込めないで!俺様っていつもこんな感じなの!てへぺろ☆って言わなかっただけ褒めてほしいくらいなの!!
あーとか、うーとか。どうしようこの状況。とか思う。 なんかいい手はないものか。お兄さんに抱きつき許可が貰えてついでにこの状況を理解できる最高な手は……よし、とりあえずお兄さんと2人きりになろう。話しはそれからだ。
固まっている皆に、とりあえず話しかける。そんなにてへ☆の攻撃力は偉大だったのかと思うと少し泣けてくる。こやっさんボイスでてへ☆てかよくあるだろ…うざかわで最高じゃねぇかよ…。
「と、とりあえず俺様達ちょっとお話があるんだよね!ねぇ?!」
無理矢理お兄さんに話しを振ってみる。うわあああ俺様の馬鹿っ!これで「いや、ないが?」みたいなこといわれたらお終いじゃん!…いや、優しい子だって知ってる。俺様はあんたを信じるよお兄さん! てか迂闊に名前呼べないって結構辛かったんだけど!知らなかったよ俺様!!
結構必死な笑顔に気づいてくれたのかお兄さんが「まぁそうだな」みたいな感じで返事を返してくれる。 ありがとうお兄さん!俺様のお願い聞いてくれてありがとう!今度部屋掃除してあげるね!
酷く迷惑なお礼をしようとしていることに気づかない佐助。 ま、そんなわけだから〜と言ってお兄さんを連れてさっさとどこかへ行こうとした。
行く前に思いっきり、がっしりと、誰かに肩を掴まれたのだが。
「…猿飛」
「…はぁい?」
「貴様、元稀に何かしてみろ…わしが黙っとらんぞ」
おっおー向けられる殺気が伊達じゃねぇぜ!伊達だけに。あ、今の超寒かった。
シリアスな雰囲気に合わないなこの内心。とか思いながらもへらりと笑って軽く肩に乗っていた手を外す。いやだって、肩痛かったし。そんな殺気向けられること俺様別にやってないし?
「噛み付くのは何かしてから噛み付いてよね、俺様別に何もする気ないしぃ?」
「一度やらかしたものの言葉をそう簡単に信じろと?」
「別にんなこといってないでしょーが。ま、俺様さっさと話したいからまた後でね。」
じゃ、行こうか。 少し強張った空気の中、軽い声が浮いていた気がした。
迷子伝説! (…それで、何用だ猿飛) (とりあえず1回抱きついていいですかむしろ抱きつかせてくださいお兄さん) (…は?)
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鷲様、サイト開設3周年おめでとうございます! 三周年記念に『DISTORTION×YSENOHSID』の鷲様へ捧げさせていただきます。
当家佐助成代連載と鷲様宅無双元親成り代わり連載の『如月の海楼』でコラボさせていただきました!
佐助は不意打ちに弱いよという話。 最新からわかっているとそうでもないんですが、急にバサキャラ以外に会ったりするとテンションがオタクに戻ります。
そして殆ど佐助の心情ばかりで…元稀殿と絡んでない、だと…。という事態に陥りましたすいません。そして抱きつきたいのは私ですすいません←
一応俺様世界の佐助と、元稀殿の如月の世界の佐助が森の中で入れ替わっちゃったよ設定です。判りづらくてすいません^^; これからたぶん状況把握のために元稀殿に全部ぶちまけます。お兄さんは優しい子だって俺様信じてるよ精神です。 こちらの元稀殿の世界の佐助には真に申し訳ありませんが、当家佐助は己を貫くので確実に変人レッテルを貼られること間違いないでしょう。←
鷲様、本当に三周年おめでとうございます!黒雨はいつまでもついていきますよ! そして遅くなって申し訳ありませんがよろしければお納めくださいませ! 返品・書き直し、何度でも承りますので何かあったら仰ってください^^
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