gift+get | ナノ

おまけ

※むそバサコラボ
※当家BSR佐助成り代わり主=猿飛佐助固定
※鷲様宅の夢主は無双元親成り代わり主=元稀(あさき)固定
※佐助は逆ハー主に"立場を入れ替えられてしまった"ため、現在就活中
※ほの暗い…?



人間を形成するのは、何だろうか。
と、昔友達と口論したことがある。

俺様はその友達と、何が多いのか調査したこともあった。
とある子は名前だと、とある子は精神だと、とある子は肉体だと答えた。
きっと全部間違いじゃないけど間違いなのだろう、と思う。

名は体をあらわすというから間違いではないし
精神があるからこその『人』だから間違いではないし
まぁまず人型を作るための血の通う肉体がなければ『人』ではないから間違いではない。
いずれにせよどれも俺様とその友達が考えたものとは違ったのだが。

俺様の友達であった彼女は、きっと世界だと答えた覚えがある。

ああ、世界というのは地を表す世界じゃないよ。
自分を取り巻く、ごくごく小さな世界のこと。
まぁざっというのなら、他人の認識と記憶により、今ここに『猿飛佐助』という人間がいるのだと、人間を形成できるということだった。


でも、俺様の考えは彼女とは真逆といえば真逆だったり、ある意味同等だった。

俺様は、他人の記憶等ではなく、自分だと思うのだ。
自分が俺様は『俺様』だと思っていれば、それで『俺様』は完成できるのだと。

これでは精神と答えた子と似たような答えだろうが、それでも俺様はこれだと思う。
だって、『猿飛佐助』という人間を他人が全員忘れたらもう俺様は死んだということなの?俺様は生きてるのに?いやいや、なんて話だよそれ。

俺様は俺様を俺様、つまり『猿飛佐助』だと認識してるわけだから、それでいいじゃないか。


「別に名前なんて一個人を特定すべき物でしか成しえないものだからどうでもいいとして、俺様は生きている。ここに存在している。それだけで人間は形成できると思うんだよね。」

「そうか、それでアンタはここになにしにきたんだ?」


興味がないようにしれっというその姿は、異常なくらいいつも通りだった。
その姿は有り得ないくらい異常で、少し残念と思いつつも、やはり口元に笑みを浮かべてしまう。たまにこれ本物かどうか自分でもわからなくなんだよね。やっぱ俺様が天才なせいかな?


「んー当主の暗殺、とか言ってみる?」

「俺の前でそれを言うのか?」

「いやーだってあんた嘘だって気づいてるだろうしー?」


にんまり笑えば、少しだけ眉を顰めるお兄さんこと長宗我部元稀。
アハー、こんなもんでそんな顔しないでよねー?俺様傷ついちゃうっ!


「それで、結局なにしにきたんだ?概念上死者の“猿飛佐助”?」

「勝手に殺さないでよね、とある人の考えで人間を形成するならあんたが覚えてる時点で“猿飛佐助”は生者なんだから。」


友達の考えは、つまり1人でも俺様を『俺様』として認識できればそれでいいんだと思う。たぶん。
俺様の考えは、超絶簡単。俺様が『俺様』だと認識すればいい。ただそれだけでいい。たぶん。

苦無をくるくる回しつつ、お兄さんの方を見る。本当はあんたより大将に直接掛け合った方が早いんだけど、どうせなら仲介人を1人入れた方があの鬼は簡単に納得しそうだからさ。


「で、あんたは結局どうしたいんだ?」

「アハー、生きるよ。新たなる忍としてね。名前なんて、伝説なんていくらでも創れる。」

「…つまり?」

「もうっ!わかってるくせにー♪」


俺様がへらりと笑えば、お兄さんも少し挑発的に笑った。気がした。

本当は織田とか毛利とか真田の宿敵の伊達とかいっぱいあったんだけどさ、例外をもっと間近で監察したくなったんだよね。あんたとなら俺様結構いいコンビ組めると思うし?てか真田の旦那みたくジャイアンじゃないし?てか団子美味しいし?カラクリとかいじってみたかったし?

まぁつまりは、


「とても使えると噂の名前の無いただの草をあんたが雇ってくれないかな?今なら大サービスで暗殺し放題☆どうだ!」

「ふっ…上等。」


ベン、と鳴った三味線は了承の証。…でいいのだろうか。
「行くぞ」と言うお兄さん――元稀の旦那に、「はいはい」と気の抜ける返事をする。

ああ、ちくしょう。今の笑顔は、本物だ。

とても楽しくて、いや、楽しみで仕方なく、全てを引っ掻き回してぐちゃぐちゃにして混ぜてしまって、俺様は最終的に消えればどうなるのかな?やらないけど、やりたいな。ああちゃんとやるときは長曾我部軍は巻き込まない…と思う、けど。

まぁでもあれだよね、巻き込んじゃったら、なんで俺様が巻き込まない保障までしなきゃいけないのってことで一つ。


上がる口角とテンションを押さえきれぬまま、元稀の旦那へと続いた。




我は草、名前はまだ無い。
(そうだ、俺様名無しのごんべだから名前つけてよ)
(俺がか?)
(そうそう)
(そうだな、じゃあ―――)



▼△▽▲−11.11.26 黒雨

相互記念、『DISTORTION×YSENOHSID』の鷲さまへ!
鷲様宅のむそバサ連載の元稀殿と、当家佐助成り代わり主のコラボでございます!
おまけでこの長さ、やはり佐助の仕業なのですすいまs((

状況説明としては、逆ハー主に『猿飛佐助』という居場所を奪われてしまったのです。記憶書き換え、といってはおかしいかもしれませんが、そんな感じで皆は本物の猿飛佐助を佐助と認識せず、え?佐助?いや何言ってんの佐助はこの子(逆ハー主)でしょ?みたいな…。
…うん、わかんないですよねやっぱ!ってゆうか説明下手な私がやると特にわからなさがアップする黒雨クオリティー!←
元ネタである鷲様のサイトへ行けばよくわかります。もしくは鷲様に頂いた素敵なプレゼントを見ていただければ…。

元稀殿をお兄さん呼びから旦那呼びに変えるとき少しお嬢にするか悩んだ自分がいますよ←

そして小さく裏話。
「とても使えると噂の名前の無いただの草をあんたが雇ってくれないかな?今なら大サービスで暗殺し放題☆どうだ!」というセリフのあと実は「だが抗う」にしようとした私です←
え?そこでギャグいっちゃうの?ってなってやめましたが。だが抗う精神でやればよかったかもしれません。でもきっと収集はつきませんのでやめて正解である。


ではでは、よろしければこれもお持ち帰りください!
返品・修正等あれば仰ってください。いくらでも修正しますので!
prev next /