gift+get | ナノ

千里の道も一歩より、だが遠い

※むそバサコラボ
※当家無双元親成り代わり主=元稀(あさき)固定
※黒雨さま宅の夢主はBSR佐助成り代わり主=猿飛佐助固定









「元親殿!元稀殿!お待ちしており申した!」

「よぉ、真田!相変わらず暑苦しいなアンタは」


そういいつつも、元親の表情は明るい。幸村も然り。
俺はといえば、無駄に元気の良い炎属性二人を見て、胸中で溜息。
今回ばかりは巻き込まれないようにせねば、と思案していると、とん、とわざとらしく立てられた物音が、背後で。


「久しいな、猿飛。音を立てるなど、ついに忍を辞めたか?」

「久しぶりだねー、お兄さん!勿論わざとだよ、お兄さんに水計かまされたら困るし?」

「ほう?その程度も避けられぬなら、それこそ辞めてしまえ」


なんかさあ、辛辣具合上がってない?気のせいだろう、アンタが弱くなったならばそうかもしれんが。
そんな他愛もない会話をしながら、ただぼんやりと炎属性二人を見ていた。なるべくなら傍観していたい。


「そうでござった!元稀殿!」

「……なんだ?」


そう思った矢先、幸村が俺に詰め寄った。あくまで精神的に、だが。
若干引きながら問い返せば、お願いがあり申す、と真剣に返される。


「佐助を調教してくだされ!」

「…………………………は?」

「ちょっと旦那!それ違う意味合いになっちゃうから止めて!俺様そういうシュミは無いから!断じて無いから!!」


俺も無いから安心しろ猿飛。そう言って肩を叩けば、ありがと、と疲れきった礼が返ってきた。横の元親はついていけてないのか、ぽかんとしたまま固まっている。
……面倒だ、放置でいいか。


「長が出来ないことを再三やろうとするからな」


音もなく現れた気配に、そちらを一瞥。そこに現れた、少なくとも猿飛より忍らしい忍は小さく、霧隠才蔵と名乗った。
幸村もそちらに顔を向けているものだから、俺もそれに倣う。


「出来ないこと?」

「掃除・洗濯などの家事全般と極度の方向音痴」

「……後者はともかく、前者は……まあ、いい。彩芭(いろは)、元親を頼む」

「お任せあれ、ってね」


名を呼べば瞬時に現れ、彩芭は軽く返事をした。俺に仕える忍とはいえ……若干心配でもある。主に元親が。
さっさと行くぞ、と猿飛を軽く小突いて歩き出す。









「……ねえお兄さん、何で部屋の位置把握してんの?」

「霧隠殿から教えていただいた」

「あの一瞬で?!てか才蔵もだけどお兄さん凄すぎない?!何で迷わないのさ!」


部屋の前でわめき立てる猿飛。アンタと一緒にするな。
疑問は全て無視して、入るぞ、と部屋に足を踏み入れようとして―――制止。
足の踏み場が無い。


「……破壊でもしようとしたのか、この部屋」

「違うからね?!俺様掃除しようとしただけだからね?!」


そうだとしたら逆に凄いんだが。ここまでになると、もういっそ清々しい。
取り敢えずやるぞ、と散乱してるモノを振り分けながら除けていく。書物に着物に布団……どうやったらこうできるのか、俺には不思議でならないのだが。


「……猿飛、それはどういう意図でやっているんだ?」

「え?取り敢えず着物を纏めようと思って」

「それは纏めるではなく山積みにしてるというんだが」


これはそもそもの認識がおかしいと見た。前途多難すぎる。
ばれないように小さく溜息をついてから、気合いを入れるべく襷掛けをした。……何時になったら終わるんだろうな。










(だから猿飛、さっきから言っているだろう。積むな)
(俺様ちゃんとやってるじゃん!)
(着物も上掛けも一緒になっているが?)
(…………うん、ゴメン)
(全く……ほら、それ寄越せ)

---------------------------------

Thanks 3rd Anniversary!

黒雨さまリク、『むそバサコラボ』ですw
佐助成り代わり主とむそバサ主のコラボでしたが……か、片付け終わってない……!!←

家事に関してはからきしな「ザ・アシデマトイ・サスケ」と家事が得意そうな元稀のお掃除話!ということでじゃあ掃除片付け!ということにwww
前述したとおり終わりませんでしたがwwww←

そして今回、黒雨さま宅のオリジナルキャラ「霧隠才蔵」とむそバサ連載主「彩芭(いろは/デフォルト)」もちょこっと出さしてもらいました!
いや、彩芭ちゃんについて嬉しい事をおっしゃっていただけたので、つい調子に乗って…www←
書き直し、何度でも承ります!


リクエストありがとうございます!



***

DISTORTION×YSENOHSID』の鳩螺鷲様に頂いちゃいましたコラボ小説です!

まさか当家の彩芭と保護者才蔵まで出していただけるだなんて…!
喜ばしい限りです!思わずマウスをぶん投げそうになりました!←ェ
ザ・アシデマトイ・サスケは根本的になにやら思考が一般と違うらしいですね。
家事ができない呪いに取り付かれているせいもあるでしょうが←

素敵コラボ小説感謝です!
prev next /