「旭殿!」

「あ、幸村君!」

「やっほー旭ちゃん。俺様もいるよー♪」

「佐助さんも!2人してどうしたんですか?」


首を傾げるその子はぶっちゃけた話とても可愛い。別に顔が美人だとかそうゆうんじゃないんだけどね。顔は極々普通だと思うよ。まぁだけど可愛い。仕草とかまさに女の子って感じだよね。


「今日はねー真田の旦那が竜の旦那と戦いたいっていう口実をもとに旭ちゃんに会いに来たんだよ。ねぇ旦那?」

「なっ、さ、佐助!そんなこと一言も…」

「もー照れちゃって!俺様が貰っちゃうよー?」

「Hey待ちな猿!ハニーは俺のもんだ!」

「政宗様、ご自重なされよ!」

「ちょ、ちょっとみんな?私は誰の物でもないからね!?」


慌てて訂正をする姿も可愛いなぁ、なんて思ったりして。てか旦那デレすぎだよね。なんで俺様にそのデレを1回でもいいから向けてくれないかな。俺様泣いちゃいそう!

そんなことを考えてるうちに竜の旦那と真田の旦那が戦うところを旭ちゃんに見せることになっていた。まぁうん。普通だよね。いいところ見せようとして頑張るんだよね。今までと同じだよね。


「旦那ぁー!負けんなよ!」

「わかっている!見ててくだされ、旭殿!」

「Ha!勝つのは俺だぜ真田幸村…ハニー!ちゃんと見てろよな!」

「う、うん!2人共け…無理しちゃだめだよ!」


怪我しちゃだめだよ、って言おうとしたのかな?まぁ戦いなんだから怪我するのは当たり前って途中でちゃんと気づいたみたいだけど。うん。やっぱりいい子だ。

そのまま2人は戦いに熱中、旭ちゃんも2人の戦いっぷりに熱中してる最中右目の旦那につつかれる。ああ、“また”か。


「なーに?」

「…猿飛、てめぇ何考えてやがる?」

「別になにも。強いて言うなら真田の旦那負けないでほしいかな?」

「違ぇだろ、…てめぇ、旭になにかしたら俺が黙っちゃいねぇからな」

「アハーなんで俺様があんないい子になにかしなきゃなんないのさ?てかずいぶん骨抜きだねぇ。竜の右目がそんなんでいいの?」

「政宗様が守ると決めた。なら俺もそれに従うまでだ。」


うっわー、お堅い忠誠心だこと。俺様には絶対真似できないーってね。
どうせ覚えてないだろうから、また言ってあげることにするよ。


「何度目かもうわからないけどさ、右目の旦那。“なんでも忠誠って言葉使えば正当な理由になると思うなよ。”」

「っ!?」

「あ、そろそろ勝負つくね。俺様治療道具持ってくるよ」


にっこり笑顔で言えば、右目の旦那は固まりつつも返事を返す。うーん、今のセリフ何回目だろ?もう覚えてないや。



何回目だろうね。
(2回3回?)
(まぁ最初から数えてなんてないんだけどね)


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