そのまま流されるかのように俺様は変化の術で女の子に変化して(“へんげ”っていうか、もうこれって“へんか”の域だよねと思わないでもない)、結花ちゃんの服を借りて着ればもう完璧。


「アハー俺様超美少女じゃない?ねぇ思わない?」

「うわっ残念な美人だ」

「酷い来夏ちゃん!」


俺様泣いちゃう!と顔を手で覆ると真田の旦那になぜかぶん殴られた。どうやら見た目美人なのに中身俺様ということにむかついたらしい。自分が言い出したのに理不尽すぎる。

ちなみに言っておくが別にこの女の子の変化は前世の自分なんかではない。前世の自分がこんなに美人だったら凄すぎる。俺様モテモテだよ絶対!あ、でもどうせなら美人よりイケメンがいいけどね。女の子敵に回すの怖すぎるし。


「猿飛さん…声は直せないんですか?それ…イケメンボイスですけど完璧声男な美人って…残念すぎて何もいえません」

「皆なんでそんなに残念残念連呼するの…!まぁちゃんと変えられるから安心してねー、外でたらやるからさ」

「口調も変えてくださいね?」


わかってるわかってるーと言いながらへらりと笑う。
ちなみにいくメンバーは俺様と竜の旦那と真田の旦那だ。え?毛利の旦那はって?………連れて行っても我侭ばかりで荷物なんて持ちそうにもないという点と、本人の面倒だから嫌だ発言により無しとなりました。

でもぶっちゃけた話、このメンバーってとんでもなく面倒くさそうだよね!
もし俺様が原作だったら一日で過労死するんじゃないだろうか。それくらいメンバー的に言わせると面倒くさいのだ。


「靴は小さいだろうけどこのサンダルつかってね、佐助さんは結花のでいいよね?」

「うん、大体身長結花さんに合わせたから大丈夫だよー」

「もうそれ本当どうなってるんですか…?」

「禁則次項です☆」


笑顔でウィンクすれば「みくるちゃん!?」と叫ばれたが知らないふりをしておいた。

結構戦国時代でも使ってたから皆は微妙な目で見てきている。これが佐助の姿ならきもいで一刀両断だろうけど俺様今美少女だもんね!へっへーん今なら普段やってる行動してもきもいで一刀両断されない自信があるよ!!


「じゃあ行きましょうか、皆さん、音がなっても絶対に、絶対にいじらないでくださいね」

「わぁーってるって、てれびっつーのは見てていいんだろ?」

「うん。あ、絶対分解しないでよ?」

「…わぁーってるって!」

「こいつは俺が見張っておくから安心して行って来い。では、政宗様…糞忍なんかと一緒とは心配ですが、いってらっしゃいませ」

「糞とか酷すぎるんだけど、こんど色仕掛けでもしてやろうか?」

「俺が猿なんかに欲情するとでも?」

「アハー、忍なめんなよ俺様のテクであんたなんかイチコロだかんな」

「佐助さん、残念な美少女残念な美少女」


笑顔で中指を立てて喧嘩を買おうとすれば来夏ちゃんに止められる。
止めかたが残念な美少女連呼ってなんか微妙なんだけども。


さて、まあ、色々むかつきもしたけど久々の“未来”を味わいますか!




出発
(少し遠いけど歩きますよー、車なんて持ってませんからね)
(電車とかタクシーとか贅沢だしね)
(場所がわかればちゃっちゃと走ってもいいんだけどねー、ああでもさすがに全員連れて走れなんてしないからいいか)
(猿飛さん、人間の限界を超える動きはしないでくださいね?)
(わかってるってー)


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