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フラグ違い


伊達領とかフラグすぎて胸のドキドキがとまらない彩芭です。

あれだよね、王道的展開で行けば確実にキャラとの遭遇フラグだよねこれ。まぁキャラとは一応もう会ってるんだけど1分にも満たなかったし。今度こそフラグすぎて息も荒くなってくるもんですよ!
あ、もちろん内心だけだからね?さすがに息荒くしてたら忍としていろいろ失格だと思うよ。うん。


シュバッと素早く伊達領の城下と思わしき場所の近くに下りる。おうおう賑やかだなぁ。
とりあえずさっきの毛利殿と殿を合わせたイケメンに変化してっと。

人気がないことをちゃんと確認してから変化する。前に子供に見つかって狸やら狐と勘違いされたからね!まぁそのあとまさかの猫又に変化しちゃったりなんかして(もうこれ変装とかじゃないんだよね、完全に“変化”なんだよね。骨格無視ぱなすぎる)なんとかあの場は凌いだんだけどさ。
あ、ちなみになんで猫又にしたのかっつーとそこに猫の神社があってね?まぁ丁度よく使わせてもらったという話。ありがとう猫さんあのときのご恩は忘れないよ!


「さーて、お仕事しますか!あ!藤次郎も一緒にする?」

「わしの今の状況見てそれを言うのか馬鹿め!さっさと助けよ!」


変化し終わった後に現れた気配に向かって言葉を吐けば、元気の良い威勢が返ってくる。
うんうんそれだけ元気なら全然大丈夫だって。僕が助けなくても問題ナッシングだろ!

1人でうんうんと頷いてさっさと町に行こうとした。
まぁ行く前にやはりというべきか山賊でありそうなガラの悪い人たちに囲まれちゃったんだけどね!畜生完全無視していけばよかったぜ!!


「で、藤次郎君一体君は何に巻き込まれているのだね?」

「ハッ!この坊ちゃんと知り合いかぁ兄ちゃんよぉ!」

「痛いめみたくなかったらさっさとどっかいけ!…金目のもん全部おいてってからなぁ!」

「フラグってこっちのフラグかよOMGこなきゃよかったぜまったく」


武器を取り出す山賊達に溜息をつく。
なーんでこんな輩に捕まっちゃってんの全く…ってお前よく見たら武器持ってないじゃん…まさかの手ぶら?なんで手ぶら?こっちの皆様方は全員武器もってこっちきたよ?

実はぶっちゃけた話助けなくても全然いいのだがいかんせん、そうすると殿に怒られる。またずぶ濡れになるのは勘弁だ。あれ超寒い。
武器を振りかぶってきた敵の攻撃を軽ーくよけて、苦無出すと忍者ってばれるから…そうだな。普通に刀でいくか。さっき適当に拾ってきた。


「君達も馬鹿だねぇ。その人攫うとかあとで誰に殺されても文句言えないよ?」

「あぁん?こいつどっかの坊ちゃんかぁ?まぁ随分と綺麗なもん着てるからそうだとは思ってたけどよ!」

「うん…まぁ坊ちゃんか。ねぇ坊ちゃん。こいつらどうします?」

「どうでもいい。さっさとわしを助けよ!」

「りょーかいさん」


他国の忍に助け求めるなよなと思いつつも、軽く糸引けばはい終了、首無し死体のできあがりってね。まぁ人には刀で斬ったように見えるようにやったけどさ。ばれると厄介なんだよ。本当に。

まぁそんな血みどろの中で、支えがなくなってぶっ倒れてる坊ちゃん…ぷぷ、坊ちゃんだって坊ちゃん。ぷぷぷ。
げふん…まぁそんな坊ちゃんこと伊達政宗氏である伊達殿を起き上がらせる。盛大に血みどろだね坊ちゃん。早くここから離れないとここの忍が来てしまいそうだ。


「坊ちゃん。状況説明とか全部後回しね。少し黙って気配消しててちょーだい」

「なぜ…ああ、そうゆうことか。」

「そーゆーことっす。さっさと撒くんで黙っててね。口噛むから。」

「…わかっておる」


前に一度経験しているせいか渋い顔をする坊ちゃん…ぷぷっ。
そんな坊ちゃんを担いで(お姫様抱っこでもよかったが前無茶苦茶暴れられた)その場からさっさと離れた。




フラグ違い
(伊達領偵察は…また今度でいいか)
(は?伊達領?)
(あー、説明後でするから。口閉じないと噛むぞ)
(………。)


end≫≫
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