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城盗り合戦開始


それからはもう早かった、と言えればいいんだけどもそうも言えなかった。
まずたった5人で一つの城を落とすなんてできないだろうとパパンこと明智殿に怒られたよ。いや、でもぶっちゃけ無双のゲームだって殆ど1人でやってんじゃん。それ考えると普通にいける気がするんだけど。

とりあえずそれに関してはそれらしい言葉を並べまくって理解してもらった。ここの世界を知ってるとかここの城を知ってるとかそんなことは言ってないからな!


「……どんなに弱くても数が…」

「…ならさ、この村の人達に呼びかけて下克上を起こせばいいんじゃないかな?足軽だろうと武士だろうと不満を持ってる人はいるだろうし、歴史から言わなくても大体そうゆう人は確実に恨まれてるんだ。そして最後には英雄がその人を倒し全てが終わり新たに世は築かれる。」


ついでに裏切りも誘えればこちらにも勝機が見えてくるよ。笑顔で言い切る毛利殿に、さすが智将と思う。いやまぁもしかしたら普通に考えれば思いついたことなのかもしれないが生憎ながらに僕は思いつかなかった。というかどうやって大丈夫だということを証明すればいいのか、そればかりに気をとられすぎていた。

毛利殿が言った言葉に納得したのか、やっと明智殿は反対をしなくなった。まぁ、それでもまだ不安が残っているのか表情は硬いが。


「けっどさー毛利殿、ここの連中は皆力の差が歴然なのを知ってるからぽっとでの5人組になんか力を貸してくれないんじゃないかな?」

「はは、それに関しては大丈夫だよ。もう手は考えてあるからね。」


笑顔で言い切った毛利殿。反射的に「手…?」と呟いたが、彼は答えてはくれなかった。



▽△



「…と、ゆうことで。彼等が今回手伝ってくれる人達の一部だよ」

「…なぁ気のせいだろうか、毛利殿がいなかったのって一刻も満たなかった気がするんだけど。そしてなんかいっぱいの人が集まってる気がするんだけど。気のせいだよなこれは?夢だよなこれは?」

「現実だ。…、まぁいい。俺はただ、凄絶に時代に抗う。」


ベン、と弦を弾いたと同時に雄たけびというか、声援?まぁ「おぉー!」って声が上がる。…お前等もう団結してんのか。早いな。

毛利殿がどうやっていいくるめたのか知りたいけど、世の中には知らなくていいこともあるよ法に従って聞くのはやめておくことにした。無駄な好奇心は身を滅ぼすよ!


「父上、いつ攻めるのじゃ?」

「…元就公、」

「彩芭君が言ってた通り、善は急げだ。時刻的にもまだ大丈夫だから、すぐに終わらせる勢いで今すぐ向かおうか」

「あれ?でもこれ一部の人達だけなんじゃねーんすか?他にもいるんじゃないですか?」

「ああ、大丈夫。もう全部伝えてあるからね。出発の合図を鳴らせばでてくるよ」

「そうっすか」

「彩芭、お前は先に行って侵入しておけ」

「御意」


さーて、お仕事お仕事♪…とかくのいちのセリフを借りてみる。このノリでいるのは疲れないかいくのちゃんよ。僕も結構ふざけてる方が好きだけどやっぱ女の子らしいのりでいるのはちょっとキャラ的にむりかなぁ、

そんなことを考えつつも、ちゃんと城へと向かった。




城盗り合戦開始
(…てか超簡単に忍び込めたんだが、)
(金だけはあるんだから傭兵でもなんでも頼んでおけばいいのになぁ)


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