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BSR/天女の魔法に罹った竜
2012/10/21 02:14(0)

※急にはじまり急に終わる
※トリップ
※微嫌われ
※主人公がちょっと酷いかも
※一応伊達嫁




「好きって、脆いんだぜ?」


ワザと出会った当初の口調で。これで思い出せなくても思い出しても魔法が解けても魔法が解けなくても、問題なんてなにもない。
魔法が解けたところで私はもう貴方を愛せないし、魔法が解けなくても他人となった私は貴方なんてどうでもいい。
生憎ながら、私にはどうでもよくなった人間と愛を交わす気になれるほど尻軽でも愛に飢えているわけでもないから、例え貴方だけに聞こえるように言った言葉が片倉様に聞こえてしまい、その意図に気づいてしまったとしても全くもって問題がないもので。


「そんな…姫様!もう一度お考え直しを、」

「ah?ンな女ほっとけ小十郎。俺のhoneyに怪我させやがったんだからな」

「政宗様!何をお言いになさって…!」

「いいんですよ、大丈夫です」


感情的になり始めていた彼を片手で制す。嘘泣きにせいを尽くしていたはずの彼女は私を睨みつけているがそんなのどうでもいい。貴方の願い通りに事は運ぶのだから、今のこの程度の瞬間は見逃して欲しいもの。

でも、と言いよどむ彼をもう一度大丈夫です、だけで制し、笑顔を彼らに向ける。
ぶっちゃけ伊達の情報をかなり握っている身。今ここで殺されてもおかしくはないし、それもちゃんと考えていたのだけれど、どうやら愛しの天女様に無様な女の死体…いや、無様な自分の殺人現場など見せたくはないらしく、又は夕方にでもなれば諦めて戻って来るの思っているのか殺される気配起きない。
まあ私自身何かしようなどと考えてもいなかったので見逃したところでたぶん貴方達には何も起こらないでしょう。何故たぶん、ですかって?それはまぁ、私の気分が変わったら伊達家の情報をうっかり漏らしてしまうかもしれませんというからなんですが。

さて、こんな無駄な時間はそろそろ終わりにしましょう。
私は貴方達と違ってこれからのことを考えねばなりませんしね。まぁ、粗方候補はできていますが。


「片倉様、魔法を解くのは大変そうですけれど頑張ってくださいね。私は生憎ながらお手伝いなどということはおこがましくてできはしませんが、片倉様ならばできると信じてますよ!それでは天女様、伊達様。私などがこの様な事を言うのもなんではありますが、これからの生活、楽しんでくださりませ。嬉しい仰せを楽しみにしています。では、私はこの辺でお暇させて頂きます。」


深々と頭を下げて、これ迄の関係を全て水へ返す。理解してしまった片倉様は絶望に顔を青くしていますが、もう私如きが気にかけてよろしい事でもありませんので。

最後まで魔法が解ける気配なんてないので、きっと、解けた後は絶望でもしてくれるでしょう。私を探して全国を走りまわるでしょう。僅かな噂さえ聞き漏らずに、この国の事なんかよりも、自分の事なんかよりも、私を求めて。
自惚れと言われればそれも入ってはしまっていますが、それくらい愛されていました自覚があります故にご了承くださいませ。
まあ、魔法が解けたらのお話ですのでご心配なさらずに。解こうと思うものは、私が抜けてしまえば後は誰1人として残りません故に。

え?片倉様や、他の民、家臣はどうしましたかって?
いえまぁ、そうですね…あの魔法は、武将以外に多少効き目が薄いだけで、頑張る者さえいなくなってしまえば直ぐにでも毒が体に回るように、魔法がかかるでしょうから。片倉様に関しましては…ええ、どうやらあれ、疲れたところにも幻想として、割り込んできますから。はい。今想像した通りに、所謂天女様の楽園が、天女様の国家が出来上がりますので、ご心配ならず。


さぁて、そろそろ私は、生きれる道に縋りに行きますか。




絶望を胸にしたときに訪れる幻想は果たして本当に楽園だったのか
(なんでそこまで詳しいか、と?)
(…ええ、だってまぁ、最初に降り立ったのは、【私】ですから)



***
別に逆ハー対逆ハーがあってもいいんじゃないか、と。

1番最初にだけ無条件で効きます。ですので上書きも可能。
ですが、あくまで上書きであって過去のことはデリートされていませんのでその後夢主が頑張れば魔法は解けることでしょう。頑張らなくても、前にかけられた魔法の方が効力が強ければ自力で上書き魔法を解いてしまうかもしれません。あくまで可能性の話ですが。
ちなみに、1番以外のお方には1番よりは効力が弱いです。なにか条件をクリアすれば、もしかしたら上書きできるかもしれません。ですが、1番以外は本当に時間をかけて本能にねじりこませないと完全とはいいませんのでご了承願います。1番よりも上書きできたところで脆い可能性があります。あくまで可能性の話で、普通に愛してるくれる、魔法にかかりやすいお方もいるようですが、ね。
魔法との相性とかでまたいろいろ変わってきたり。あとは天女ことトリップ者の性格で運命が決まる的な。

一番いいのはたぶん元々いた子との共存かと。
まあ、来る子も居た子も、双方の性格とかウマが合わないと無理な話なんですが。


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