小ネタ | ナノ

首無/ボードゲームで相手の性格が解る
2012/02/15 12:21(0)

※俺何忍主
※DRRR!!×BSR(BSR要素は皆無)
※前世記憶有り
※名前:有無固定



「へ?ドタチンの妹?」

「あぁ、お前んとこと同じで年は結構離れてんだけどな。あとそのドタチンってのやめろって…」


いつものように戦争をしている最中に、ドタチンが呟いた言葉で俺とシズちゃんの戦争は一時休戦となった。
いや、正直言うとドタチンに妹がいたのは知っていたがその話を彼自身が言い出さなかったため、知らないこととなっているだけなのだ。

それで?と新羅が続きを足すと、ああ。と呟いた彼はまた話を続ける。


「そいつよ、婆裟羅小学校の3年生なんだが…友達が全くいねぇんだ」

「へぇ、それは珍しい…というか門田君の妹として捕らえると凄く珍しいね。人望が厚く面倒見も良くて喧嘩も強い、そんなきみの妹として生まれたなら似ててもおかしくないだろうに」

「…褒めても何も出ねぇぞ」

「いや私は真実を述べたまでさ、きみへの客観的な意見はあの通りだと思うよ」


サンドイッチを頬張りながらドタチンに客観的な意見を述べた新羅は、文字通り客観的な意見を言っただけであってそこに特に感情など篭ってはいなかった。
そんな新羅を少しだけ見つめ、溜息を吐いた後も彼は話を続けてゆく。


「あー…んで、まぁ何がいいてぇかっつーとな…お前等の話したらずいぶんと興味深々になられてな。あいつがあそこまで何かに興味を示すのも珍しいからよ…今度会ってやってくれないか?」


食べ終わった弁当を巾着にしまいながら言うドタチン。
彼が頼みごとするなんて珍しいな、と思いながらも俺はドタチンの妹という子に凄く興味があった。

やはり情報だけでなく生で見た方が楽しいし、なによりその『人』がわかる。
それだけでも俺はそのドタチンの妹に会うことに対してメリットがあるのだ。


「俺は別に今度と言わずに今日でいいよ?用事もないし。それに珍しいドタチンの頼みだしね」

「…手前は来るな、放課後まで手前と一緒だとか考えるだけで殺したくなる」

「僕も平気だけどこの2人一緒に連れて行くのはまずいんじゃないかい門田君?それとも、私等3人勢ぞろいで会いたいとか言ってるわけじゃないよね?死ぬよ?」

「別に一緒じゃなくてもいい、戦争については興味はあったらしいが危ない橋は渡らねぇみてぇだ。…っつってもまぁ、この様子じゃお前等3人共付いてくるだろうがな…」



***
(会わずに終わりそうなので飛ばします)



「ただいま」

「「「お邪魔します」」」


バタバタと音を立てながら家に入る。
門田が先陣を切って有無、来てくれぜ。と言えばバタバタと遠くから音がした。

と、思ったら今臨也達が入ってきた玄関の入り口から出てきたのであった。


「…うおっ!?」

「あ、あれ?今向こうから音がしてなかったかい!?」


うろたえる2人に対し、慣れきっている門田はこっちに来いとばかりに手を招く。
正直迷彩のパーカーを着ていて顔という顔が全く見えない(サイズのせいもあるが)のでちゃんと確認できないまま、そのこは門田の隣へと早足でかけた。

それから門田の隣に立ち、フードを脱いでいった。


「はじめましてー、門田有無でっす。話は兄ちゃんから聞いてまーっす」


へらり、と力なく笑ってなぜか敬礼をしている彼女・門田有無。

へらへらしていて、少し脱力系っぽい子供だ。だがこれでなぜ友達がいないのだろうか?特に変わったところは見られなかった。


「どうも、俺は折原臨也。ドタチンの親友だよー」

「ノミ蟲のことは絶対気にすんな。…俺は平和島静雄だ」

「知っているだろうけど俺は岸谷新羅だよ」


各々軽い自己紹介をしてみれば、彼女はへらりとした表情から特に表情をかえようとしない。
へぇ、見た目は普通なんだね!金髪いるけど!と普通の子供がするような反応でドタチンに話しかけている。

いやまぁ、俺からすれば迷彩のパーカー着てるきみの方がある意味普通じゃないと思うけどね。


「ねぇねぇ兄ちゃん、これから遊ぶの?」

「いや、特には決めてなかったが…何かしてぇことあるか?」

「あ、じゃあ私ね――――」




「――で、なんで将棋なわけ?どう頑張っても1人あまるしさ、というより1対1だしさまずこれ。普通トランプとか言わない子供なら?ねぇそこんとこどうなの有無ちゃん?」

「トランプもいいけど今私のクラスで将棋が大ブームなの」

「随分渋いクラスだね」


パチン、と将棋の駒を動かせば有無ちゃんもすぐにパチンと打ち返してくる。
パッと見、ただ取れるところに適当に動かしてるだけにしか見えない。まぁ子供だしそれは普通のことだろう。

まぁ子供だからと言ってこの俺が手加減すると思ったら大間違いだけどね。


「有無ちゃん将棋好きなの?」

「好きだね」

「チェスやオセロは?」

「西洋将棋はやったことない、オセロは家にない」

「、随分古い言い方するね…さすがに江戸っ子風に育てられたとしてもチェスのこチェスじゃなくて西洋将棋って言う人たぶんきみくらいだと思うよ」

「いいじゃない。個性的で。」

「まぁ確かに個性は大事だと思うけどさ、」


パチン、と将棋の駒を動かせば止まる有無ちゃん。
いくらでも駒を取れる場所はあるのになぜか将棋盤を見て考え出す。

あれ、もしかして気づいちゃったかな?
将棋ブームだからか…いや、将棋盤が家にあるドタチン家だから、家族のせいかもしれないなぁ。


へらへらと内心笑いながらも次の手をどう打ってくるか見る。
少し考えていた彼女も、口元にへらりと笑みを作り、そして言った。


「兄ちゃんから話聞いてたけど、性格悪いね〜本当」

「そう?俺ほど優しい人もいないと思うけどね?」

「本当に優しい人は自分のこと優しいって言わないよ、オニーサン?」


パチリ、置かれた駒の場所に眉がよるのがわかる。
あーこうゆう手、ね…どうしよっかなー

次の手を考えながらも彼女を見れば、やはり笑っていた。


「…有無ちゃんも、ドタチンの妹にしては酷く性格悪いみたいだけど?」

「アハー、お兄さんには負けるよ」

「ゲームすると本当性格でるよね、俺も自分の性格が正直いいとは思ってないけど俺に対抗してきてる有無ちゃんこそ酷く悪くない?」

「気のせい気のせい〜ってね」


会話をしながらも駒を動かす。
いやもう、性格悪いってもんじゃないなぁこの子。俺自身自分の性格がいいなんて一回も思ったことないけどこの子もはんぱないと見た。ボードゲームで俺に似たような手で対抗できるんだから、むしろこれでこの子の性格がよかったら何を信じればいいかわからなくなるね。

と、いうか
小3で正直この子ここまでできるとか、一体何者?


「…お前等何悩んでんだ?」


ふと頭上から声がかかる。見てみれば、先程まで新羅と将棋をしていたドタチンの声だ。今新羅とシズちゃんがやっているところを見るとドタチンは勝ったようだ。


「あ、兄ちゃん。なんかこのお兄ちゃん色々仕掛けてくるんだよね!どうやって駒動かせばいいかなーってお悩み中だよー」

「あぁ…臨也だからな。頑張れ」

「ちょっとドタチンなにその俺だからって理由。酷くない?」

「お前とボードゲームすると必ず静雄がキレるだろ…それと同じだ」

「つまり手が一々うざいと!そうゆうことだね兄ちゃん!」

「うざいってやめてよ、これちゃんとした作戦なんだから」

「やられる方の気持ちになればこのうざさがわかるよ」


ていやーと言いながら駒を動かした場所は相変わらず性格の悪い仕掛け方。

いや、俺にうざいうざい言ってるけど十分有無ちゃんの手もうざいからね。
そういいながら俺もすぐさま駒を動かせば、ドタチンは「お前等似たもの同志だな」と呟く。


「え、俺こんなガキに似てるとかむかつきしか出てこないんだけどドタチン」

「兄ちゃん私このお兄ちゃんより性格いいよ!絶対!」

「お前等将棋盤見てから言え、100%静雄がキレるぞこの将棋盤」

「「えー」」


ほら今も、そう指摘してくるドタチンに思わず俺と有無ちゃんが目を合わせたのは仕方ないことだと思った。



***
門田さんが好き過ぎて妹にしてみたけど意味はなかったでござるの巻。
好きなキャラが相変わらず脇役、というか微妙なポジションすぎますね。ちなみに後トムさんと臨也さんが好きです。赤林さんみたいな飄々としたキャラはかなり好きです。性格悪そうなキャラを好きになることに定評があるようだ。

ちなみに本当は来神時代ではなく、来良組の面々+俺何忍主で折原さんに会わせる予定でした。でも私のわがままで来神時代に会ってますみたいな。
今度来良組の面々+俺何忍主で折原さん遭遇も書こうと思ってます。やはり設定は門田さんの妹。もうこの設定生かしきれない気しかしないからやめればいいと思うって?本人も思ってるので安心してください←

とりあえずなぜ必ず折原さんと出会うのかというと、俺何忍主は酷く性格が悪いんです。あんなにヘタレで家事ができない子ですが悪いんです、性格は。悪いと思ってください。まぁ、それだから折原さんと遭遇してほしいんです。私が望んでます。折原さんは折原さんで俺何忍主さんのこと苦手にしてればいいと思います。忍なめんなよ、みたいな。今度かこうそうしよう。



というか最近キャラ口調が掴めません。どうしようこれ完全にスランプですよね、違うかもしれませんが私はこれがスランプだと信じてみる。


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