「そういえば、犯人から甘い匂いがした…。光彦くんがRC飛行機を渡された時に…」
「そうかぁ?俺は全然気付かなかったぜ!」
「僕もです…」
甘い匂い…?
「甘い匂いって化粧品か何かか?」
「わかんない…でも、香水とは違うみたいな…」
「わかった。また何か思い出した事があったら教えてくれ」
「「「はーい!」」」
「それじゃ、僕達はそろそろ帰りましょうか…」
「そうだな、コナンも元気になった事だし…」
ギュッ
「困った事があったら、私すぐ飛んで来るから!」
「あ、ああ…ありがとう…」
ま、参ったな…
「チェッ、いいよなぁ…」
「僕達も入院したいですよね…」
「なかなかおモテになって結構ですな!色男…」
「ハハハ…」
俺には花宮優月っていう最高の婚約者がいるんだっつーの…
「じゃあな!コナン!」
「今度、前から言ってた優月さん、紹介して下さいね!」
「おー」
──パタン
「それにしても…肝心な時に工藤君はどこへ行ったんだ…」
プルルルルル…
「!!」
犯人からか!?
「待てっ!コナン!いいか…犯人だったら俺が変わる!」
「うん!……もしもし」
"よく爆弾に気付いたな…褒めてやる!だが、もう子供の時間は終わりだ…工藤を出せ!"
ピッ
「そうだな…これからは大人の時間だ!」
"誰だお前は!?工藤はどうした!?"
「工藤はいない!俺が相手になってやる!俺は名探偵、毛利小五郎だ!」
"いいだろう…一度しか言わないからよく聞け!!…東都環状線に5つの爆弾を仕掛けた!"
「何っ!?」
「5つの?」
「爆弾!!」
何だとっ!?
"その爆弾は午後4時を過ぎてから時速60キロ未満で走行した場合、爆発する。また、日没までに取り除かなかった場合も爆発する仕掛けになっている…"
くそっ…!
"1つだけヒントをやろう。爆弾を仕掛けたのは…東都環状線の××の×だ!…×のところには漢字が一文字ずつ入る…。それじゃあ…頑張ってな、毛利名探偵…"
ツーツーツー…
「た、ただの脅しでしょう!環状線に爆弾なんて…」
「いや!ヤツは本気だ!恐らく、午後4時に起爆装置がスタンバイの状態になって、その後速度が60キロを割ると、爆発する仕掛けになってるんだろう…」
「…!!」
「とにかく本庁に連絡しないと…」
俺も目暮警部の意見に同感だ…。
だが…
犯人は一体何が目的なんだ?
何でこんな事を…?
それに…
環状線の爆弾は一体どこに隠してあるんだ…?