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Zauber Karte

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バカップルの日常@


「新一!早く早くー!」
「走んなよ!転ぶぞ!」
「もう!子供じゃないんだから大丈夫よっ!」


私と新一はトロピカルランドに来てます!!
新一が遊園地好きだったか知らないけど、「最近全然構ってやれなかったから」って連れてきてくれたのっ!
いっぱい遊びまくってやるんだからー!!


「最初は何に乗るんだ?」
「んーとね…これ!」
「おー。じゃあ行くか!」
「うんっ!」


トロピカルランドなんて、小さい時にパパとママと来て以来だから色々変わっててビックリ!


「ねぇねぇ新一!」
「ん?」
「これ、水の中に入ってるなんてすごいね!」
「…は?」
「わっ!きょ、巨大イカっ!潜水艇壊されちゃうっ!!」
「……」


か、海底の中って恐ろしい…!


「ねぇ新一…」
「ん?」
「こ、こ、この人形の目動いたしいきなり消えたっ!」
「ああ、これは」
「呪いだよ…!」
「…は?」
「この人形に呪われるよ私達っ!ねぇ戻ろう?エレベーター乗ったら落とされるよ!?」
「……」


私達がこの廃ホテルなんかに探検しに来たからこの人形が怒ってるんだ…!


「し、新一ぃ〜!」
「泣くなって…。優月ってフリーフォール系苦手だったか?」
「違うよ!無事に帰還できたから安心しただけだよ…!」
「……」


良かった…!
無事に陽の光に当たる事ができた…!


「ちょ、ちょっと新一!」
「…今度は何だよ?」
「ハ、ハ、ハリケーンの中に入るなんて…!し、死んじゃうよっ!吹き飛ばされてバラバラになるっ!ぎゃーっ!!」
「……」


私ったら何でこんなのに乗ったの…!!
何でこんな危険な物が遊園地なんかにあるの!?


「あ〜良かったぁ…!ハリケーンから無事に脱出できた!」
「…なぁ、優月」
「うん?」
「オメー、もしかして今まで乗ったやつは全部現実だって思ってねぇよな…?」
「…え!?違うの!?」
「当たり前だろ!!」
「えー」
「…オメー、何歳だよ」


わかんなかったよ!
だって全部凄かったからリアルに起こってる事なのかと思ってたもん!


「…でもよかった!」
「あ?何が?」
「だって、もしアレが現実に起こってたら、私達もう死んじゃってるもん…」
「…俺は別にいいけどな?」
「え!?…新一、まさか自殺なんて考えてるんじゃ…」
「違ぇーよ!…俺は優月と一緒なら、いつ死んでも構わねぇって事だよ」
「………やだ」
「は?」
「そんなの…嫌だよ!」
「…な、何で泣いてんだ?」
「…私はずっと、新一と2人で生きたいよ…。死んじゃったら、何にも出来ないじゃん」
「……」


ああ、私ってば…何でこんな事で泣いてんだろ…。


「…あー、ごめんな?優月」
「…新一?」
「ん?」
「ちゅう…」
「…へ?」
「ちゅう、して?」
「……」
「もっとー!」
「…家に帰ったら、」
「え?」
「だーかーら!家に帰ったら窒息する程してやるから!」
「…えへっ」
「…ほ、ほら。飯食いに行くぞ」
「うん!ご飯、ご飯!」


今日の新一は、珍しく外でキスしてくれました。
そして帰った後、約束通りいっぱいキスしてくれました。
………本当に窒息するかと思った!


bkm?

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