「綺麗な空…」
五月晴れとは、5月のすがすがしい晴天、また、陰暦5月の梅雨の合間の晴天のことを言う。
こんな天気の日には、外でボーッとしながら心を休めるのが1番だと私は思う。
新一はあの夜から、私に対してだいぶ変わった。
家で結構スキンシップしてくるようになった。
そりゃあもう、ウザいくら…いや、はっきり言う、ウザい。
さすがに学校ではして来ないけど。
…でもほんと、事件がないと平和だなぁ。
ラディッシュの口添えで、新一は最近目暮っていう警部に事件現場に駆り出されてる。
だから、私の苦労が増えなかった事がすごく嬉しい。
…その代わり、未だにラディッシュから電話かかってくるけど。
まぁ、推理自体は大好きだし、ラディッシュも少しは遠慮するようになってきたから、これが調度いいのかなって思う。
「この問題を…花宮!」
「…………」
「おい!花宮!!」
「…………」
「ちょっと優月!?」
「え?は、はいっ!?」
「…お前またボケッとしてただろ?」
「あ…ごめんなさい…」
ああ…。
みんな笑ってて恥ずかしい…。
「優月、帰るぞー」
「あ、はーい」
新一と一緒に帰るの、久しぶりだな〜!
最近ずっと事件事件で家でも顔合わせないし…。
かといって寂しいって言いたいけど言えないしなぁ…。
「なぁ優月」
「うん?」
「週末さ、デートしようぜ!」
「…え?なんで?」
「な、何でってオメーなぁ…」
「うん?」
「最近どこにも行って無かっただろ?」
「あ…う、ん」
一応私の事、気にしてくれてたんだ…。
何か、嬉しいな。
「ちょっとそこのバカップル!」
「あ、園子と蘭!」
「バ…バカップルじゃねーよ!」
……家では180度違うじゃん。
「新一、ちょっと今日優月借りるね」
「は?」
「たまにはガールズトークさせなさいよね!いっつも優月の事独占しちゃってさ!」
「べ、別に独占なんてしてねーよ!」
「……」
…思いっきりしてるじゃん。
「さ、優月!さっさと行くわよ!」
「わぁーい!」
「お、おい優月!」
「じゃーねー推理オタク!」
「お、俺はオタクじゃねー!!」
ふふっ!
久しぶりのガールズトーク、楽しみ〜!