ドキドキした入学式から早2週間。
高校生活にも慣れてきた今日この頃。
みんな相変わらず、です!
だってそれしか言いようが無いんだもん!
唯一変わった事と言えば、新一が学校でも普通に手を繋ぐようになったって事ぐらい。
そういう変化って結構嬉しかったりする。
「ねぇ優月?」
「うん?」
「新一に何あげるの?」
「……何って?」
「またまた惚けちゃって〜。新一の誕生日よ!」
誕、生…日?
「………ああーーーっ!!」
な、な、な、何で忘れてた私のバカバカバカ!!
彼氏の誕生日忘れてるとか史上最高バカじゃん!!
「優月?」
「は、はいっ!?」
「もしかして…忘れてた?」
「…ハイ」
「……園子、」
「はい来た!もちろんOKよ!」
「え?」
「「今日はプレゼント買いに行くわよ!」」
「え…今日?」
放課後になって、私は蘭と園子に引きずられて駅前のショッピングモールにやって来た。
うーん…
買いに来たはいいけど、何あげればいいのかなぁ…。
新一って物欲無いもんね…。
アクセ付ける柄じゃないし…。
……無難に服かな?
ん〜、いまいちピンと来ない…。
「まだ決まらないのー?」
「だって何あげればいいかわからないんだもんっ!」
……あっ!!
そうだっ!アレだ!
うん、アレがいい!
「あ、優月決まったの?」
「ちょっと!何買ったか教えなさいよ!」
「えー?じゃあ新一に言わないでね?」
「言わないわよ!」
「あのね……」
「……あ、それ新一くんなら喜ぶんじゃない?」
「うんうん!あの推理オタクの新一なら絶対喜ぶわよ!」
「そ、そうかな?じゃあこれにするね!」
新一、喜ぶといいなぁって思いながら急いで帰って、夕飯の下ごしらえをして……。
優作さんと有希ちゃんは、入学式が終わってちょっとした後にLAのおうちに旅立って行きました。
…ちなみに新一は、彼女である私と一つ屋根の下で2人っきりにも関わらず、キス以上の事は全っっ然して来ない!
むしろキスすら1日1回あるか無いか。
うーん…
私って魅力ないのかなぁ?
何か気分沈んじゃう…。
あーもうっ!
こんな事考えちゃう私って変態なの!?
でもでもっ…!
好きな人ともっと触れ合いたいって思うのは本能だし!
…確かに私って胸はBカップあるか無いかだし色気とか全く無いけど…。
やっぱ魅力感じないのかな…。
「痛っ!!」
うわぁ〜。
やっちゃったぁ…。
「優月どうした!?」
「指切っちゃった…」
「はぁ?ちょっと見せてみろ」
あーあ。
なんか私、ダメダメじゃん…って、ええっ!?
「ちょ、新一!」
「…ん?」
「な、何で指舐めてるの!?」
「…応急措置?」
「っ!」
そ、そーゆー事やるから私が1人で悶々としちゃうんじゃないっ!
「じ、自分でやる…」
「…オメーまたボーッとしてたろ?」
「し、してないよっ!」
「嘘つくな」
「も、もういいからあっち行っててよ…」
「……」
ふ〜、何とか逃げられた…。
ダメだ…
ダメだダメだダメだ!
話題変えないとヤバイっ!
身が持たないっ!
「そ、そういえばGWはどうするの?」
「へ?オメー、母さんから聞いてねーのか?」
「え?」
「連休入ったらすぐLAだぜ?」
「ええっ!?聞いてない!」
NYよりは全然いいけどさ!?
でもどーやってプレゼント渡せばいいのよーっ!!
男の人と付き合うの初めてだからよくわかんないなぁ…。
誰か聞ける人は…
いない、か…。
頑張って考えるしか無いってわけね…。
「なぁ、飯まだか?」
「今考えてる…じゃなくて作ってるっ!」
「はぁ??」
こーゆーのって、推理するよりも難しいんだなぁ…。