輝く眩しい太陽、吸い込まれるような澄みきった青空、爽やかな潮風…。
「うーん、気持ちいい…」
「ほんとだね…」
昨日の夜、新一が阿笠博士からわざわざ薬貰ってきてくれてだいぶ体調も良くなってきた。
「潮風に吹かれながらのモーニングティーってなかなかのモンよね…」
「ああ、なかなかのモンだ…」
「…」
そんな小五郎ちゃんの目線の先には…。
「かぁ〜っ!見たか!?貴江社長のあの脚!とても50代とは思えんぞ!」
「「はぁ…」」
「……」
新一、すっごい呆れた顔して小五郎ちゃんを見てるけど同じような事私に言ってるじゃん…。
やっぱり似てるね、2人とも。
「…でも確かに女性の脚って重大要素だと思うわよ?脚がキレイだと魅力度が更に上がるし…」
「ちょっと優月…」
「そーだろそーだろ!いやぁさすが俺の優月だ!よくわかってらっしゃる!ナーッハッハッハッハ!」
いつから小五郎ちゃんのものになったのよ…!
「もう!優月ったら…」
「あはは…ごめんね蘭?」
「…あれ?優月姉ちゃん、そのネックレス…」
「え?」
「あら、あんた素敵なネックレスつけてるじゃない!それローズクォーツでしょ?」
「うん、そうよ」
「ねぇ、もしかして新一からのプレゼント?」
「え?違うよ?」
「え…じゃあ誰から貰ったの?」
「友達からもらったの!これね、彼の手作りなんだ!スゴいでしょ?」
「「「かっ、彼!?」」」
「ど、どうしたのよ3人共…?」
あたし何かいけない事言ったかな…?
「彼って誰!?」
「え」
「もしかして最近噂になってる人!?」
「え」
「ソイツ、優月姉ちゃんの事好きなんじゃないの!?」
「ちょ、ちょっと!そんな一斉に聞かれても…」
「あんた!新一君以外の男からアクセサリー貰うなんて何考えてんのよ!?」
「な、何って…」
「そうよ!新一がいないからって浮気しちゃダメよ!」
「う、浮気じゃな」
「ローズクォーツの宝石言葉が何なのか知ってるの!?そんなの捨てなよ優月姉ちゃん!!」
「うるさあーーいっ!!私が誰からアクセサリーを貰おうと勝手でしょ!?なんで新一と付き合ってるからって他の男性から貰っちゃいけないの!?それにこのネックレスは私の事を大切に思ってくれてる人からの贈り物なの!!私の宝物なの!!捨てるだなんて絶対いや!!」
「…」
「…」
「…」
「あ…えっと、ごめん怒鳴っちゃって…」
「ううん、大丈夫…」
「き、気にしないで優月…」
「……」
ついカッとなっちゃった…。
ってゆーか新一がスッゴい焦ったような顔で見てきてるんだけど…なぜ?
「そ、それじゃリクエストに応えて今回の船旅に因んだクイズを…」
「あ!博士がダジャレクイズ出すって!みんなで聞こ?」
「そ、そうね…」
「博士のクイズ、面白いしね…」
よかった…。
何とか回避できた…かな?
ガタッ!!
「そうか!」
「「「え?」」」
な、何…?
「ガキンチョ?」
「…へ?」
「ちょ、コナンくんどうしたの?顔青くして突然立ち上がって…」
「あ…な、何でもないよ…あははは…」
「そう?ならいいけど…」
あたし何か言っちゃダメな事言ったかな…?
でも実際に、快斗は私の事大切な親友って思ってくれてるし、私もこれが宝物だし…。
「元太くんが航海中、船の診療室で治療を受けたそうじゃ!さて、元太くんはどうしてしまったのか?」
…捻挫。湿布ね。
「英語…」
「えっ」
「あ、気にしないで続けて?」
「…さ、さすが優月くんじゃのぉ…」
「ははは…」
やっぱり答えは転んで足を捻挫。
船=Ship(湿布)を貼ったっていうクイズでした。
…快斗と博士って似てない?
「優月、蘭、飲み物取りに行こう?」
「「うん!」」