翌日、新一に約束通りご褒美をあげました!
やっぱり元の姿の新一の方がいいっ!
コナン君は小動物みたいですっごく可愛いけど、それぞれ違う良さがあるし!
はぁ…
新一に後ろ抱っこしてもらうの久しぶりだなぁ…。
すごく落ち着く…
「…で?」
「うん?」
「何で隠してたんだよ!?灰原からこっそり解毒剤貰ってた事!」
「だってー!新一ったら…私と仲良くする事しか頭に無いじゃん…。それだけが目当てで私と一緒にいるのかなって思ってたから…」
「はぁ〜?んなワケねーだろ!ヤりたいからオメーといるんじゃなくて、オメーといるからヤりたくなんだよ!」
「…新一…」
また嬉しい事言っちゃってもうっ!
でも、よかった…。
「…ま、オメーが俺とヤって嫌な気持ちになるんなら、当分は自粛」
「い、嫌なワケないよ!…寧ろ、新一とするの、好きだもん…」
「えっ…」
「でもね、新一に抱かれる度に…このまま、コナンに戻らなきゃいいのにって…切なくなっちゃって…」
「…優月…」
ああ、遂に言っちゃった…。
この人、調子にのって解毒剤の貯蔵庫でも作るんじゃないの?
「…俺さ」
「えっ?」
「ずっとオメーが浮気してんじゃねぇかって疑ってたんだ…」
「…酷い」
「仕方ねぇだろ?…オメー全然俺に求めて来なかったんだからよー」
「…」
あー、なるほど…。
だから私に素っ気なかったんだ…。
「ごめんな?冷たくしちまって…」
「ううん、別にいいよ?」
私も新一を不安にさせちゃってたんだし…。
「…じゃ、優月にはしっかり肉体奉仕活動で償って貰わねぇとな」
「…え?」
起こしていた上半身が、あっけなくベッドに沈む。
「コナンを散々誘惑した揚げ句、解毒剤取締法違反という重い罪の償いをな…!」
で、出た出た出たーーっ!
久々のフラグ!!
ドSの神様降臨っ…!
な、何かいつもよりオーラが凄まじい事になってるんだけど!!
「だ、だからそれはさっき話し…」
「生憎…」
「え?」
「俺は犯罪者の動機なんざ、情状酌量の余地には入らねぇっていう考え方の人間でな…」
ふ、不敵な笑みが怖い…!
「や、ちょっ…痛いのはやだっ!」
「安心しろ。また記憶が一瞬で吹っ飛ぶくらい、悦ばせてやるからよ…」
「や…ちょっ…!」
思う存分、私に"極刑"を処されたドSな工藤裁判長。
…まぁ、これもご褒美だからねっ!
命がけで守ってくれたから、私も半ば強制的だけど、"色々な"奉仕活動をさせて頂きました。
が……。
「はぁ、はぁ…。もう…無理ですっ…」
「…んだよもう息切れか?」
アンタはどんだけ刑を執行すれば気が済むのよ!
「さすがに5回ぶっ通しはキツイよ…」
ノンストップで刑を執行され続けている可哀想な私を誰か助けて…!
「…あ、そういえば新一って小五郎ちゃんと似てるね?」
「は?何だよいきなり?」
「だって、私にこの地球上の誰よりも愛してるからだって言ったじゃない?」
「…それが何でおっちゃんと似てるってなるんだよ?」
あ、そっか。
新一は居なかったんだっけ。
「あのね、小五郎ちゃん、英理ちゃんにこう言ってプロポーズしたんだって!」
えーっと変声機、変声機…。
「…お前の事が好きなんだよ…この世界中の誰よりも…」
「はぁ!?マジかよ!?」
「あははっ!」
やっぱり驚いてる!
「俺はおっちゃんと脳みそが同じなのか…」
「それに英理ちゃんね、歯の浮くようなセリフを平気で言う男にロクな奴はいないって豪語してたよ?」
「…あのババァ」
新一はロクでもない奴なんかじゃないもん!
「…新一?」
「ぁん?」
「…早く組織なんて倒しちゃってさ、私と結婚してのんびりしよう?」
あんなケンカの後だからかな…。
新一にたくさん甘えたくて、新一の体に顔を埋めてた。
「ああ!すぐにヤツらを潰してやっから、浮気しねぇで待ってろよ?」
「…うん。待ってる」
幸せ。
ただその言葉しか、思いつかない。
新一に頭を撫でられるの、久しぶりに感じるなぁ…。
「…あ」
「うん?」
「コナンに戻るまであと2時間か…」
「……」
昔の新一は可愛いから好きだけど、やっぱり今の新一の方がいいな…。
「…どうした?」
「…やっぱり新一は、高2の姿の方がいい」
「えっ…」
「だって大きい新一はいっぱい抱っこしてくれるし、ちゅうもいっぱいしてくれるもん…」
「……」
コナンの時は全然してくれないからつまんないし…。
「…新一?」
「戻るまで」
「えっ?」
「コナンに戻るまで、ずっと…こうしててやるから…」
「…ありがとう」
ああ、すっごく幸せだな私…。
記憶が戻って、本当に良かった…。
命がけで守ってくれて、本当にありがとう新一…。