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Zauber Karte

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仲直りの末のドS


あの後、魂が抜けてた新一を呼び戻して壁の片付け&修理の依頼をした。
その後、新一の部屋に強制連行され、今までの気持ちを全て洗いざらい話し…。


「はぁ〜…」
「ご、ごめんね…?」
「何で俺と蘭が付き合わなきゃいけねーんだよ…」
「…だって…」
「俺は昔も今も、オメーにしか興味はねぇし、オメー以外の女とどうこうなるつもりはこれっぽっちもねぇから、心配なんかすんな!」
「うん…ありがとう」


昨日までの私だったら、きっと疑ってたと思うけど…
その言葉、今なら100%信じられる…
……私って本っ当単純。


「それに」
「うん?」
「俺だって毎日心配してんだぜ?」
「え?何で?」
「…オメーが可愛すぎるから、俺は結構苦労してんだよ!」
「…何を苦労してるの?」
「それは…」
「それは?」
「……ぜってー言わねぇ」
「えー言ってよ!」
「ぜってーイヤだ!」
「…ぶー」


気になるのにっ!
いつか聞き出してやるんだからっ!!


「あ、そういえば…」
「ん?」
「何で人参嫌いなの黙ってたの?」
「…やっぱさ」
「うん?」
「好きな女が作った物は全部食いてぇじゃねーか…」
「新一…」


この人、彼氏コンテストがあったら最高点獲っちゃう位素敵っ!


「あ、そういえば…」
「…まだ何かあんのかよ?」
「この前蘭と部屋で何してたの?」
「ああ、あれか…」
「……」
「今は言えねぇけど、そのうち分かるさ」
「え??」
「あ、勘違いすんなよ!?疚しい事はぜってー無ぇからな!」
「フフッ!大丈夫だよ!もう2人の事そんな目で見ないからさ!」


気になるけどそのうちわかるみたいだし、楽しみにしとこうっと!


「ま、これで問題解決って事で…」
「…事で?」
「……するか?」
「…へ?」
「……仲直りの」
「ああ!…えへへ、私も仲直りの仲良ししたかったからいいよっ!」
「……」


がばっ!


「のわっ!?」
「…本っ当、」
「え?」
「オメーって俺の心を掴んで離さねぇな…」


新一…。


「…それはお互い様よ?」
「…フッ、そうだな」
「…新一」
「…ん?」
「昔も今も、愛してるよ…」
「…俺だってこの地球上の誰よりも、優月を愛してるぜ」


新一がそう言い終わると同時に、私達は激しくて甘い口付けを交わした。
昨日までとはまた違った、愛が一段と溢れるような快楽に、私は身を委ねた。


ピリリリリリリリ


「…んっ、で…んわっ…」
「…後でもいいだろ…っ」
「ダ…メ…っ…んあ!」
「……」
「し…ん…いちっ…」
「……」
「1回…中止!」
「………へっ!」


さっきまで着ていたスカートのポケットから携帯を取り出し、画面を見た。


「あっ!」
「誰からだよ?」
「そ…園子…」
「貸せ!」


新一が勝手に携帯を奪い取り、耳に当てた。


「よぉ、園子」
「ちょ、何であんたが出んのよっ!優月出しなさいよ!」


そ、園子様声がデカイ…!
怖い、怖い、怖いーー!!


「優月はここにはいねぇよ」


はい、居ません。
断じて居ませんっ!!


「それより俺はオメーに話があんだよ。明日覚悟しとけよ?ま、蘭みてぇに身体的苦痛は与えねぇから安心しろ。その代わり、精神的にオメーを追い詰めて謝罪の言葉を嫌と言うほど吐かせてやるからな…!」


し、新一様の方が怖いっ…!
久しぶりのドS降臨!


「……」
「ど、どしたの?」
「…アイツのおかげで一気に胸糞悪くなった」


こここ、このオーラ!


「こりゃオメーで発散しねぇとな…!」
「ま、待って!私は無関係…」
「知るかよ」
「ちょっ…や…っ!!」


私は無関係なのにっ!
明日園子に謝って貰わなきゃ気が済まないよっ!!


bkm?

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