02
「ほらセン、こっちこっち!」
「わっ、待ってリーマス!」
センが此方に越してきてもう4年程経った。
僕たちは今年9歳になる。あ、正確にはセンが今年9歳で、僕は3月生まれだから来年かな…。
元々この辺は子供が少ないから僕らは必然的に仲良くなったし、僕たちはほぼ毎日一緒に遊んだ。
センは昔に比べてとっても明るくなった。
そして4年間一緒にいてわかったこと。
1つ。
センは凄く恥ずかしがり屋だ。
何かあるとすぐに顔が真っ赤になる。
出会った頃は僕をファーストネームで呼ぶことすら恥ずかしがっていたくらいだもの。
2つ。
センは凄く優しい。
それは人に対してはもちろんだし動物や植物にもそうだ。
3つ。
センは僕と同じ魔法使いだ。
いや、センは女の子だから魔女か。
最近は2人で箒の練習もするんだ。
4つ。
センは僕の前だけ泣き虫。
家にいるときや他の友達といるときはほとんど泣かない。親の前でも、だ。
闇祓いとして忙しく働く彼女の両親。でも2人はセンのことを愛しているし、もちろんセンだってそうだ。
でもいつも頑張ってる両親に自分が泣く姿を見せて心配させたくないのだとか。
そして5つ。
センの一番の友達…親友は僕。
出会った頃はいつも僕が決まってセンの家を訪ねていたけど、今は早い者勝ちだ。
それにもう僕に対してセンは顔を赤くしないしむしろ笑顔を見せてくれる。
2人だけの約束も、2人だけの秘密基地も、この1年間でうんと出来た。
僕にもセンにも他に友達はいる。
でも一番は、親友は、僕たち2人。
僕はセンが大好き。
センも僕が大好き。
自意識過剰なんかじゃないと思う。
僕らは親友だ。
「リーマス?」
「ん?」
「どうしたの?ぼーっとして…」
それはこれから先も、ずっと変わらないと思う。
「ねえセン、僕たち親友だよね?」
「もちろん!リーマスは私の親友。」
「はは、セン大好き。」
「私もリーマス大好き。」
親友!
(これからも、ずーっと。ね。)
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