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あれからもう2年以上が経った。

「センー!もう出るわよ!」
「はーい!」

今日は私、センの入学式。
どこのって…もちろんホグワーツ!

先日入学案内書が届いたのだ。
すぐにダイアゴン横丁に必要なものを買いに行って、もう準備万端。

ダイアゴン横丁に行ったとき、リーマスの姿を探したけれど見つからなかった。
リーマスは、ホグワーツに行かないのかな…。

そんなことないよね。だってリーマスは魔法使いだもの。きっと学校で会えるはず。


大きなトランクを持って、しばらく帰ってこれなくなる自分の部屋に別れを告げる。


「セン、遅いわよ。ほら、早く車に行って。」
「はーい。お父さんは?」
「もうエンジンかけに行ってるわ。」


お母さんはそう言いながら私を玄関の外へ押し出し、家の鍵を閉めた。

そして2人で車に乗り込む。

「なんだいセン、やけに準備に時間がかかったな。」

お父さんが優しく笑いながら言った。

「なんだか自分の部屋が名残惜しくなって…」
「ははは、クリスマスには帰ってこれるんだぞ。」
「うーん…そうなんだけど…」
「大丈夫だよ。ほら、出発だ。」


お父さんはそう言いながら運転席から手を伸ばして私の頭を一撫でしたあと、アクセルを踏んだ。

行き先は、キングズ・クロス駅。

それから、本日の髪型はポニーテール。

ヘアゴムはもちろん
(大好きな彼からの贈り物)






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