しばらくすると2人共少し酔いが回ってきて、頬が赤らんできていた。


話が区切れたとき、セブルスさんがコートのポケットから何やら包みを取り出した。


そしてそれを私に向けて差し出す。


「メリークリスマス、ナマエ。」
「わあっ…ありがとうございます!わ、私もあります!」


そう言って私もセブルスさんへプレゼントを差し出した。


「メリークリスマス、セブルスさん。」
「ありがとう。」


セブルスさんは微かに頬を緩めて受け取ってくれた。


「これ、開けてもいいですか?」
「ああ。開けてみたまえ。君が気に入るかはわからんがな。」


そんな、セブルスさんが選んでくれたものなら何でも嬉しいのに。そう言って包みを開けると、そこには大人っぽい白の手袋が入っていた。


「素敵…ありがとうございます、セブルスさん!」
「気に入ってもらえたかね?」
「はい、とっても!」


そうか、と言って包みを開け始めたセブルスさんを見ながら思わずにやけてしまう。

だって私がセブルスさんへ送ったものは…



「これ…」
「気に入っていただけました?」
「ふっ…、ああ。ありがとう。」



セブルスさんが笑ったのは、その手のなかにあるプレゼントが、


黒の手袋だったから。


「私、これ出掛けるときは毎日着けます」
「我輩もだ。」


それから2人目を合わせて微笑み合うと、またワイングラスをカチンと鳴らして一口飲んだ。




楽しい一時というのは何とも短いもので、そろそろ別れの時間がやってきた。


「それじゃあ、我輩はホグワーツへと戻るぞ。」
「はい…今日は楽しかったです。」

「我輩もだ。」
「それじゃあ…」


今の私は相当面倒な奴だろう。
口では別れを告げているけれど顔は完全に俯いてしまっている。


「ナマエ」


そんな私を、セブルスさんは優しく抱き締めてくれた。


「なに、またすぐに会えるではないか。次は年が明けたときであろう?」
「はい…」


セブルスさんの胸に顔を押し当てる。

少しの薬品の匂いと、どこか落ち着く匂い。



するとセブルスさんは少し体を離したかと思うと、私の頬に手を添えて…


唇にキスを落とした。



「セブルスさん…」
「なんだ?」

「大好きです。」
「我輩も、愛している。」



そしてどちらともなく、またキスをした。



セブルスさんに抱き締められたりキスをしたりするときに感じるものに、私の心臓は大きく脈をうつ。


色白な顔からは連想できない
意外とがっしりした胸板や腕

頬に手を添えてくれるときの
私とは違う大きく骨ばった手

唇にかかる吐息


全てにドキドキする。


きっとずっと、私はこの人の虜です。




「それじゃあ、失礼するぞ。」

「はい、おやすみなさい。」



別れは惜しいけど、その手にはめられた手袋が嬉しかったから今日はいいや。




Marry Christmas
(聖なる夜は貴方と)


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一万打企画◎美香さまへ

セブルス甘夢でクリスマスというリクエストをいただきました!

駄文過ぎてごめんなさい(´;ω;`)

どうにかかっこよくしようと思ったのですが、私の能力ではこれが限界でした…←

そして大変お待たせしてしまって申し訳ありませんでした!


それでは、リクエストありがとうございました。

これからも宜しくお願い致します。


美香さまのみお持ち帰りどうぞ(^^)


日向繊