▽April 24
ライトブルーの小箱。
「少し時間あるから吸っていいよ」
では、と。ことさらにまじめくさった言葉と表情で、アスランが懐から出した小箱。普段、彼が愛煙している銘柄のものだ。
携帯灰皿を取り出し、同じくポケットに忍ばせていたライターで咥えたそれの先端に火をつける。
同時に運転席側の窓を3センチほど開けた。
煙で肺を満たし、吐き出す。
紫煙が外に誘われふらふらと旅立っていった。
キラがその様子をじぃ、と見つめていると、彼がこちらを向く。
(…いまなら、)
唇から離された瞬間を狙って、キラはまだ熱いそれを指先でつまみ顔を近づける。そのまま数秒間見つめあい、淋しいと訴えるそこを塞いだ。
角度を変えて何度も触れる。
柔らかそうだと思っていたのに少しカサついていた。
潤すようにぺろりと舐めれば、舌先に苦味と人工甘味料の甘さ。
まるでアスランのようだ。
完璧に見えて、いつもどこか甘い。
キラが満足して離れようとすると、それまでされるがままであったアスランがキラの後頭部を掴み、唇ごと噛みついた。
キラの驚く声も飲み込まれてくぐもる。
「――いきなり、何をするんです」
言いながらアスランは、すっかり短くなったそれを取り上げて灰皿に押し込んだ。
「それ、僕の台詞!」
っていうアスキラ読みたいから続き…。
後部座席にシンくん乗ってたらいいな。深夜テンションだよ!
2015年4月24日 23時|日記