首筋→執着
※スペレッドとスペグリーン※




 書類ばかり見ているその目を、どうしても俺に向かせたかったのだけれど。
 ただ話し掛けるだけじゃ鬱陶しい視線しか送られなくて。
 強行突破に出るしかなかった。
 それは俺のせいじゃなくて。ただ俺に関心を示さなかったグリーンが悪いのだと思う。

「っい゛!」

 俺が後ろへ回り込んでも何もリアクションを返さなかった罰だ。
 その白い首筋に歯を突き立ててやる。
 いきなりの刺激に大きく反応した体なんて無視をして、その皮膚へ前歯を食い込ませて行けば、頭部に打撃が加えられた。

「何をしてる」

 無理矢理引き離された俺の口は、そんな非難の言葉を受けて弧を描く。

「構ってって言ってんじゃん」

 やっと俺を見てくれた双眸に。
 ようやくキスを落とすことが出来たのだ。

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あとがき
構ってちゃんスペレッド。

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