突撃!ダンテさん家の晩御飯 その4




”バージルが目を覚ました。”

嬉々安堵。しかしこれは確実なる波乱の幕開けだった。

それは数分前、一応ネロが怪我人件病人であるバージルの元へ様子を見にった時のことだ。

ふと様子見に顔を覗き込んだ瞬間、バチッと目が合った。

いや、もう、それは悪寒が走り、確実にホラーのようで・・・無意識に息を飲んだ。


「起きt「貴様は誰だ」」


はぁ?
起きて第一声がそれかよ。
いや、間違ってはないが、というか俺ももし同じ状況ならそうするだろうが・・・


「俺はネロ、此処は髭、あー、ダンテの事務所の部屋の一室、アンタは怪我人でベットの中、OK?」

ダンテという言葉をきた途端眉間の皺がいっそう深くなった。

仕方なく空気の入れ替えをしようと一度その場を離れ後ろを向くと、既にそこにバージルの姿ながないのを確認したと同時に


ドンガラガッシャン シュンシュン パリーン ブゥン シュンシュンシュンシュン  


ネロは下の階からいろんなモノが割れる音を聞き、嫌な予感が脳裏をよぎった。


案の定、事務所へ降りると、バージルと若が刀を交わらせていた。
一度高くとんでお互い距離を取り、次の攻撃にそなえ構える。
それがほんの数秒間で何度も繰り返されていた。

ふと髭を見ると、いつもの特等席でアダルト雑誌を読んでいる・・・だと?


「おっさん!何とかしろよこれ!!」

「あ?・・・ネロ、今回も主役はお前に譲ってやるよ」

「〜ッ!!うっせ!もうやればいいんだろやれば!!」


未だ暴れる2人に向き直ると、最初きた頃より更に散らかった部屋が同時に目に入る。
掃除・・・


(せっかく掃除したのに・・・――)


その言葉が頭に浮かんだ瞬間、ネロの頭のなかで何かかプツンと切れた音がした。


「――Catch This!!!」


この双子なら避けるだろうと思って放たれたスナッチが、予想外の攻撃だったのか見事に2人を掴み上げ何度か叩きつけた後、双子を吹き飛ばす。


「ッ!だいじょう・・・」


「大丈夫か」と聞く前に一気に殺気がこちらに向く気配がする。

ヤバい、やりすぎたと身構えた矢先に声がかかった。


「その辺にしとけ」

「!?」


ダンテだ。


「未来の愚弟に止められる権利はな「あるね」チッ・・・」

「ここは俺の店だ。勝手に暴れてもらっちゃ困るんだ」


ネロから注意がそれたが、未だににらみ合いをやめない2人。


「まだ決着がついてない」

「Shall we dance?」

「Die!」


そしてまた剣と剣が混じり合い火花が高速で何度も散る。

そこに盛大なため息と共に髭が持ちだしたのはどこか懐かしいルシフェルだ。


「髭・・・それ」

「言い訳の聞かない子供には、お仕置きが必要だと思わないか?」

「やりすぎるなよ」

「OK kid」


シュバババババババッ


ふと見ると青い幻影剣を弾き飛ばし赤いルシフェルの針のような刃が弾き飛ばす
そのまま舞うように間に入り込み、双子のほうに矢先を向けた。

容赦なく襲う新たな敵を2人は剣で弾き飛ばすも
その隙を狙って更に無限に出てくるルシフェルの刃は双子を襲ってくる

弾き飛ばされた刃たちはそのまま痛々しく爆発していく音があたりに響く。
周りの家具や装飾品が壊れて崩れ落ちるが気にしない髭。


シュバッシュバババッ


双子が動きを呼んで刃を避けようとする、しかし年もあって髭が一枚上手

すかさず刃の配置を変えて双子が飛び退いたほうに何十本の刃を飛ばした。

そのまま回避を取った体制からさらに避けようとして一歩遅く、
数本が狙ったかのように双子のコートを捉え、

そのまま双子もろとも壁に刺さった。


「離せ!!」

「ッ!!!」


双子に背を向けていた髭は壁に刺さったままの双子を振り向きざまに見て


「仰せのままに」


オプションで口にくわえた薔薇を、かの日の地獄門への愛のアートのように双子の方へ投げた。


バババババババッ


爆ぜる火花が散り、双子はそのまま下に崩れ落ちた。

目の前に居る未来のダンテの圧倒的な戦力。能力。魔力。
先程数分で割って壮絶な兄弟喧嘩入ってきたこの男に、それを魅せつけられたのだ。

そして思い出したかのように目の前の男はいった。



「そろそろ夕飯にしよう、なぁ坊や?」



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