メリー・クリスマス Dear my brother




「なぁバージル」



「・・・なんだ」



「アップルパイが食べたい」



「・・・」



「横に生クリームと苺が2つのってるヤツ」



「・・・」




「アップルパイ、覚えてるだろ?」



「・・・あぁ」



「母さんが毎年この日に焼いてくれたよな」



「・・・そうだったな」



「俺たちがずっと焼きあがるのをオーブンの前で待ってると、母さんが休憩にしようって余った甘い煮リンゴをくれるんだ」



「・・・あぁ」



「なぁバージル」





「・・・再現できるかわからない」



「いいさ、それでも」



「・・・」




「家族の手料理が、無性に食べたくなる日なんだよ、今日は」





「・・・いいだろう」





Dear my brother.



Dear my Family.





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