#02 They're two of a kind?




「そろそろ、ヤツも此処につくころだな」


その言葉にサリエルは固まった


「此処に・・・くる?」


今知らされ、その相棒とやらが今此処に来るというのだこのジジイは!

なんてことだ、こんなむさい空間にさらに男が増えるなんて最悪だ。

それにまだヤツのことを何も知らない、どう当たっていいかさえわからない。


「気が早いことで」


嫌味を込めて行った言葉にムッとしたアザゼルの表情は途中で響いたノックの音に一変した。


コンコン


『失礼する』


ドア越しに聞こえた声は男、低く、安定感があり、そんじょそこらの女性は声だけで虜になるんじゃないだろうか。

ガチャッと扉を明け入ってきたやつとサリエルは真っ先に目が合った。


「よくきたな、ルシフェル」


彼がルシフェル。

初めて生身を見た姿は見るからに不健康そうで、筋肉はそこそこついているものの肌が白く、でも足取りは軽そうでしっかりと・・・第一印象は、自分とは正反対。

サリエルはなんだかいろいろ、負けたような気がした。


「やぁアザゼル、私がまたヒーロー業をやることになるとは思わなかったよ」


アザゼルの前にくるとまるで友人のように話しかける。


「今日は顔合わせのためにお前を呼んだのだ」

「彼が私の新しいパートナーかい?見るからに細くてタンポポのようだが・・・」


その言葉に俺は一気に積み上げてきたものが崩れたように感じた。

自分でもまぁ分かっていたことだ、でも周りからはそれほど言われたこともない。

そこまでハッキリ言われたのは初めてなのだ。


「おい、ルシフェルっていったか、俺はお前と組む気なんてサラサラ無いんでね」

「私だって好きでここに居るんじゃない」


二人の間に火花が散る。


「とりあえず今から二人で一人なんだ、しっかりやるんだぞ」


最初から愛称は微妙、彼らは上手くやっていけるのかと不安と期待がまばらになりながら
新しい未来が始まった。





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