天使の翼が墜ちた日
『飛雄、だからいい加減にしなってば!やりすぎだよ!明日試合なんだよ?!』
「うるせぇな!強くなるためなんだよ!」
『そんなんじゃいつかチームがバラバラになっちゃうの分からないの?!少しでも英君達の意見は聞いたの?』
「ほっといてくれ!もっと早いトスじゃないとあのブロックは交わせないんだ!マネージャーのお前に何がわかる!放っておいてくれ!!」
『あっ!ちょっと!!飛雄!まっててば!!』
あの時
アイツの忠告を聞けば何か変わっていたかもしれない
あの時
アイツの呼びかけに振り返っていたら変わっていたかもしれない
あの時
掴まれた手を振りほどかなければ変わっていたかもしれない
次の日の試合の日
ピリリリ…ピリリリ…
《「もしもし?! トビオ君かい?!
アンヌがっ!
アンヌがっ!!!!」》
【「交通事故に遭ってっ!!意識不明の重体で!!」】
【「命に別状はないんだけど…下半身はっ…もう…動かないそうだっ...!!」】
【「この子はトビオ君達が全国へ行くって信じてるんだ…だから、この子の分まで頑張ってくれ。きっとこの子も望んでるさ...」】
___アイツは来れなくなった
〈俺のせいで〉
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