『兵助ーっ!』

「名前!」




向こうから手を振りながら走ってくるのは俺の彼女の名前。
豆腐みたいに白い頬に、うっすらと浮かぶ赤色が何とも可愛らしい。



「あんまり急ぐと転けるぞーっ!」

『大丈夫大丈…わっ!』

「名前!!」



ぐら、と前に倒れかける名前。
それより早く俺は名前に向かって駆け出し、ギリギリのところで彼女を支える事が出来た。



「危な…だから言っただろう」

『へへ、ごめん!早く兵助の所に行きたくて!』

「………」



何この子可愛すぎる。
早く俺の所に来たかったとかヤバすぎるだろ、ああもう可愛いホント可愛い。



「全く…、何でそんなに俺の所に来たかったの?」



気持ちとは裏腹に少し呆れた様に言う俺。
こんな風に言いたいんじゃないんだけどな、とやや自己嫌悪しながらいると、ぱあっと顔を綻ばせた名前が俺にキラキラしながら話し出した。


『あ、あのね!あたしこの前食堂のおばちゃんに教えてもらって豆腐作ったの!だから兵助に食べてもらいたいなぁ…って思って』



照れながらそう言ってきた名前。
…俺の為にわざわざ手作りで豆腐を作ってくれるなんて、やっぱ俺の彼女は最高だ。



「ありがとう名前、大好きだよ」

『あ…あたしも兵助が大好きだよ!』



お互い豆腐を挟んで見つめあっていたら、頭の片隅の方で誰かが話しかけてきた。
何だよ、邪魔するのは誰だ全く。




「…なあ、おい兵助」



他所でやってくれないか




さっきからお前ら…ここ食堂前なんですけど、とか言ってくる八左ヱ門を軽く睨み付け、名前の手を引きながら食堂の中に入った。



「おばちゃん、A定食二つ」



今日の昼食はご馳走だな。





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某所でリクエスト頂いた兵助です(^p^)

イチャラブがなかなか浮かばず…難産な上に酷くn番煎じ感がw

リクエストありがとうございました!こんなんですみません!(^p^)



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