「……ン、ふ…っ」
切なげに、苦しげに響く呼吸音がある。
それを発しているのは一人の少女で、今彼女はだらしなく口の端から涎を垂らしながら少年の茎をくわえ込んでいた。
「ン、ンっ、……ぐ」
彼女の唇は根元の肌に迫っており、茎の先端は喉の奥を突いている。本来であれば吐き気を催すはずの刺激だが、今の彼女には心地よさしか受け取られていない。
その証拠と言わんばかりに彼女が頭を前後させれば、唾液と先走りの混じった粘液が空気と混じり下品な音を立てた。
「……ほんっと、舐めるの好きだよな。鈴科」
そんな光景を眺めながら、根の持ち主である黒い髪をツンツンに尖らせた少年は呆れた声を上げる。
鈴科と呼ばれた少女は心外そうに。
しかし蕩けた表情は隠すこともせずに抗議した。
「う、ゥい、あっェ」
「っ、……くわえながら喋るなって」
「ン……、ぷ、ァ」
ずるずると。両腕でほんの少し力を籠めて圧迫するだけで折れてしまいそうな鈴科の細い喉の中にどう収まっていたのかと思うほどの茎が、彼女の口から引き抜かれる。
ねっとりと引いた糸は直ぐに途切れ、鈴科の白く細い顎に貼り付いた。
「……オマエが、そォしたンだ、ろォ……が……っ」
口内を圧迫していた異物が無くなった彼女は、頬を柔らかなピンク色に染めたままその異物に頬擦りする。
独特の、雄の匂い。
濡れた唇で茎の胴を啄むようにキスをすれば、どくどくとたぎる何かを感じ取ることが出来る。
彼女は、それがどのような快感を与えてくれるのかをイヤと言うほど知っていた。
まして愛しい相手のモノなのだから、嫌悪感など抱くわけもない。
「んー?そうだっけ」
黒髪の少年、上条もそんな事を分かり切っていながらも、突き放すようにとぼけて見せた。
唾液塗れの茎で遊ぶように彼女の頬を軽く打ってみせるが、鈴科は目を閉じて甘く身体を震わせるだけだ。
小さく音を立てて粘液の糸がその二つを繋いでも、潤んだ赤い瞳が浮かべる色は何も変わらない。
「……まぁ、そう言うことにしときますか。じゃー鈴科、次どうして欲しいか上条さんに判るように詳しく教えてくれ」
「……っ!」
びく、と。鈴科の目が大きく見開かれる。
わなわなと身体を小さく震わせながらも、彼女は火照った下腹部に鞭を打ちながら立ち上がった。
履き物は下着だけ。しかもそれすらクロッチ部はぐずぐずに濡れていて、役割を果たすことを放棄している。
「……ゥ、」
鈴科はそろそろと薄い布に手を掛けると、ゆっくりと引き下ろした。上条もその淫らな光景に目を奪われながら、飢えた彼女が次に吐く言葉を予想して欲を抱く。
「……俺、の、」

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