「あの二人が一緒に居ると、なんだかモヤモヤするんデスよ」
夜八時。仕事帰りに寄ったゲーセンで。偶々居合わせたユーズにそんなことを溢した。
「まぁ、懐いとったからなぁ。淋しいんちゃうか?」
「……うーん…」
視線を泳がせて、確めるように髭を触る。
週末の夜、嬉しそうにデュエルの元へ赴くニクスの背中を見送る時に抱く感情。
あの、なんとも言えないものは、喜怒哀楽の中で、どう当て嵌めれば良いのだろうか。
「もしかして、お前も好きやったんちゃうか?アイツのこと」
「まさか」
考えたくなかったことをあっさりと言い放たれたので、一応の処否定した。
この感情はきっと一過性的なもので、直ぐに消えてしまうはずだ。
――だって、でないと。
サイレン→デュエル
『一方通行』