2021/05/23

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「じゃあ10時に駅前で待ち合わせな。車は...不死川頼むわ」
「おい、いっつも俺じゃねぇかァ。たまにはてめぇが車出せ」
「いやー、俺は車に野郎を乗せない主義なんで無理だわ」
「ハァ?クッソふざけた事を抜かしやがってェ...!」
「うむ!それなら俺が車を出そう!」
「煉獄が出してくれんのかァ?っとにお前はいい奴だなァ」
「まて不死川、煉獄はダメだ(小声)」
「あ?なんでだよ伊黒」
「以前煉獄の運転する車に乗ったことがあるが、奴は焼き芋の移動販売車を見かける度にそれを追いかけていて、目的地になかなか着かなかった経験がある(小声)」
「......あー、煉獄はいいやァ。気持ちだけ受け取っとくわァ。ありがとな」
「よもや!何故だ!」
「わかった。それなら俺が車を出そう」
「冨岡ァ...お前はもっとダメだァ!」
「何故だ!(心外)」
「心外!じゃねェ!てめェよくあれで運転免許取れたなァ!?遊園地のアトラクションじゃねぇんだぞ!」
「(一同察し)」
「あれは久し振りの運転だったからだ。今度はもっとうまくやる。任せろ」
「む、冨岡はあまり車を運転しないのか!?」
「ああ。いつもは錆兎が車を出してくれる。アイツは優しいから、『車に乗るような事があれば俺に言え。俺がどこでも連れて行ってやるからな』と言ってくれるんだ(ムフフ)」
「てめぇ...それは遠回しに車乗るなって言われてんだァ...!!」
「うむ!では伊黒、君に頼めないだろうか!」
「いいぞ」
「いいのかよ!派手に意外だわ!」
「ただし、俺の車の助手席は甘露寺専用だから絶対に誰も乗せない。お前らは後部座席に乗れ」
「おいおい、1人あぶれんだろ」
「あぶれた奴は走って着いてこい。俺が車を出す以上、俺の言うことは絶対だ。異論は認めない」
「......」
「ま、そーいうこった。だから不死川、頼むなぁ」
「......クソがァ!少なくともお前の理由は認めてねぇからな」
「はいはい。ガソリン代やお前の飯代諸々は俺らが持つからよ」
「ったりめぇだァ!」


ーー当日ーー
「冨岡ァ、エチケット袋はここに入ってるから酔って吐きたくなったら此処に出せ。そんで持ち帰れ」
「不死川...!(嬉しい)」
「伊黒、クーラー入れっから鏑丸が寒そうにしてたら其処のブランケット使ってやれ。」
「ああ、助かる」
「うーん。このおかん力」
「誰がおかんだァ!」



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