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「篤志ってにゃんこみたいだよね」
「…は?」


何なんだこいつは。突然俺のことをにゃんこって、しかも猫じゃなくてにゃんこって。まあ猫でも同じ反応になるんだろうけど。


「意味わかんねえ。にゃんこって何だよ」
「猫だよ、猫」
「それは分かってる」


馬鹿だ。一体俺のどこをどう見たら猫に見えるんだ。自分の部屋で座ってテレビ見てたら猫に見えるのか、いや見えない。どう考えても見えない。

よしよしと言って頭を撫でてくるなまえを不覚にも可愛いと思ってしまった。が、悔しいから本人には言ってやらない。


「やめろ」
「なんで?」
「髪が崩れる」
「いいじゃん、またセットしなよ」
「馬鹿、めんどくさいんだよ」


それでもなまえは俺を撫で続けるものだから俺も少し猫になったような気になってきた。撫でられるのもいいなとか思い始めた矢先、今度はぎゅーっと抱きつかれた。胸が思いっきり当たっていることに気付いているんだろうか。まあ気付いていてもそうでなくても俺には関係ないけど。なまえをベッドに押し倒すと、「げ、」と小さな声を漏らした。


「俺は猫だから丁度今なんだよ」
「何が?」


いかにも嫌そうな顔をして聞いてくる。なまえはきっとこれから言う俺の答えを予想している。だけどこれは俺のせいじゃない、生理現象だ。しょうがないじゃないか、俺は猫なんだから。


「俺の盛り」
「年中でしょうが、馬鹿」

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